6期目の今、議会の、地方の声を広く届けたい~川上晋平市議
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平成最後の福岡市議会議長を務め、今期で6期目を務める川上晋平市議は、役職を経たことで以前より「地方議員の役割」を務めようという意識を持ったという。「福岡市は元気な都市っていうけれど、一方で周辺部では人口減少が起こってるし、色んな問題がある。きめ細やかに市民の声を聞いて、それを議会を通して伝えていきたい」
川上市議は東区選出だが、地元は1971年に福岡市に合併した旧志賀町で、今も事務所を西戸崎に置く。140以上の校区がある福岡市で選出される62人の市議それぞれが地域の声を聞き、その特色にあった対応をしていけたらと考える。
高島市長を「行政経験がない中でもうまくやっていると思う」と評価する一方、「苦手な部分は行政マンだけでなく、議会とももっと一緒にやっていけたらいいと思う」とコメント。
議会では、公共交通や買い物弱者など、生活に身近な問題で行政の「平均値」を基準とした対応をより地域の実情に近づけたいと語る。「都心部は元気がいいから、民間でカバーできるところもいっぱいあると思うんです。でも周辺部の地域は、不採算だからといって店や交通手段がなくなったりしたらいかん。教育、医療もそう」
そういった地域それぞれの課題を探し、議会などで公にする。それこそが市議会議員の役割なのだという。
折しも国政選挙のさなか、国会議員との関係も話題に挙がった。記者が「憲法改正が話題になっていますが」と振ると、「憲法も確かに大事で、議論も必要。だけど、市民の皆様が気にしてるのは、この前、話題になった年金や、将来に対する不安。育児・教育だと思うんです」と眉根を寄せる。「ちょっとズレとう。そんな思いは僕も持ってます」とポツリ。
かつての中選挙区制の時代を知るだけに、国政選出の議員との関係が変わってしまったという。かつては派閥とも批判されたが、国会議員から地方議員までを含んで勉強会を形成。その場で地域の声を届けることができた。「過疎化や問題に直面している地域を地元にしているから、わかることがある。頭ではわかっていても、東京に住んでいてはわからない」
そんな地方の声を国会に届けるにはどうするか。「国会議員に同志を作ることと、地方議会として声をあげること」5期20年のキャリアと議長を務めた経験を武器に意欲を見せる。
【小栁 耕】
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