2024年04月19日( 金 )

介護給付費を水増しして不正受給~北九州市の社会福祉法人元理事長を逮捕

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 福岡県警は10月9日、実際には法令に基づく人員が配置されていないにもかかわらず配置されているよう虚偽申請を行い、北九州市から不正に給付金をだまし取った疑いで、北九州市八幡東区在住、障がい福祉サービス事業を営む社会福祉法人「時優会」の元理事長・植村時子容疑者(63)を逮捕した。

 調べによると、植村容疑者は同法人の理事長として、運営する「生活介護支援センターひととき」の業務を統括していた際、女性職員と共謀して、同施設のサービス管理責任者が実際には法令に基づく人員が配置されていないにもかかわらず配置されているよう偽装。北九州市に偽装した内容の介護給付費を請求して不正に給付を受けた詐欺の疑いがもたれている。

 同法人は2018年8月8日、約1億6,000万円の給付金を不正受給したとして、市によって同年10月1日付で運営する9施設の事業者指定を取り消されていた。市は40%の加算額を含めた約2億2,000万円の返還を求めるともに、刑事告訴を視野に入れるとしていた。

 市の担当職員によると、不正受給の疑いが認められた約1億6,000万円のうち、内容虚偽の請求に基づく介護給付費1,801万8,582円を含む8,086万6,145円については事実関係が認められたことから、被害届の提出に至ったという。残りの不正受給分については、「今後の捜査の対応に委ねている」としている。

【長谷川 大輔】

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