• このエントリーをはてなブックマークに追加
2020年01月25日 07:30

国内中核港をより進化させ地域活性化に挑む 一樹百穫 

港湾施設管理、コンテナターミナル事業
博多ふ頭(株)

博多港のコンテナ

港湾運営会社の先駆者

 博多ふ頭(株)は、1993年4月に設立された港湾企業である。福岡市が51%、地元の海運会社など港湾業界関係企業が49%出資した第3セクターである。“管理型から経営型の港湾運営”をコンセプトに、世界的に認知された“アジアの玄関口”の博多港は、西日本の国際貿易拠点港としての能力が高い。

 一方で、近年の周辺港湾の整備や国際物流の変化により、港湾同士の競合が激化している。博多港はそれらの競合に優るべく、大水深岸壁を有するコンテナターミナルの整備、次世代の物流拠点となるアイランドシティ整備事業を進めている。さらに、コンテナターミナルの24時間稼動や最新の荷役システムの構築、IT技術による情報の提供および手続きの簡素化など、新たな機能を加え物流サービスを強化、ハード、ソフト両面の最新化を推進している。

 2014年4月からはさらに進化させた事業に取り組んでいる。香椎パークポートおよびアイランドシティのコンテナターミナルを中心としたエリアの港湾運営会社として新たにスタート。次世代IT・ECO・BCP(Business Continuity Plan)対応をキーワードに、港湾運営の効率化を図り、港湾の利用者に対して最先端のサービスを提供している。

独自サービスの展開

 同社は、博多港国際コンテナサービス、香椎パークポートコンテナターミナル、アイランドシティコンテナターミナルの運営を中心とし、そのほか岸壁利用調整、船舶給水、船舶岸壁立会、港湾管理保守の業務を行う。つまり、博多港において公共港湾施設の効率的な運営を行い、良質な港湾サービスを提供できるよう港湾施設の指定管理者としての使命を果たすべく、同社一丸となって取り組んでいる。

 そのなかでも、HiTS ver.3─博多港物流ITシステムは、コンテナ貨物やターミナルの情報をリアルタイムで博多港の利用者へ提供し、海外港湾とも連携を進め、物流の迅速化、効率化に寄与する博多港独自のサービスである。この博多港物流ITサービスのポイントは以下の通り。

1.迅速な情報把握で顧客サービス向上─問い合わせ対応やフリータイム確認などの業務が大幅に改善
2.配車の効率性がアップ─ゲート前トレーラー渋滞の大幅解消や受付時間短縮が実現
3.セキュリティ機能の向上─搬入車両完全ID化でトレーラー作業履歴検索が可能
4.ペーパーレス化と社内システム構築─業務情報の共有化、電子化などにより手書き、二重入力パンチミス等の削除

 荷主および海陸運、船会社および船舶代理店の業務が同社のオペレーションで最適化された状態で業務が遂行できる仕組みである。さらにKACCS.3─香椎コンテナターミナルコントロールシステム3による最先端のマネジメントにより、博多港物流ITシステムと連動させて、業務におけるより高い生産性と効率性、安全性、安定性をもたらしている。

 以上のシステムを駆使することで、より的確で適正な業務マネジメントを実践させ、物流の最適化をさらに高めている。

オープンな風土をつくる

 同社は、定期的に福岡市港湾空港局および国土交通省九州地方整備局と共同で、門司税関博多税関支署の協力を得て、博多港の施設見学会などを実施する。荷主など物流企業を招き、博多港の全容を公開するイベントである。博多港の機能、システム、取り組みなどを紹介する講義を含め、海上およびコンテナターミナル視察、税関X線の検査場の見学など、博多港の国内外貿易や物流についての詳細を学ぶことができる。

 さらに、一般市民向けに毎期『夏休み博多港親子見学会』を開催する。船上から博多湾をのぞみながら、アイランドシティコンテナターミナルおよびアイランドシティの福岡青果市場・ベジフルスタジアムなど通常一般市民が立ち入れない施設も見学、博多港の現在の活動について、市民に知ってもらうためのPR活動にも力を入れる。福岡市港湾空港局など関係各位の協力によって実行されている。

 以上のように、普段の生活では知り得ない博多港の現状について積極的にディスクローズすることを、福岡市や関係各位と連動しながら推進、実践している。社外に対してオープンな情報を発信する風土は、社内においても同様で、各人各所において業務遂行のための円滑なコミュニケーションが構築されるオープンな職場風土により、進められている。

博多港付近の大型貨物船

真のアジアゲートウェイとなる

 同社は、国内有数の博多港を司る公共港湾施設指定管理者として、博多港の発展と進化に寄与していく。それは、九州経済を支える中核の港湾としての役目を担い、さらに東アジア諸港における国際競争力をさらに強化、推進する役割が同社に求められるからだ。このため、現場力を生かし、柔軟かつ果敢なチャレンジを行い、世界最高水準のコンテナターミナルの運営を進めるとともに、利用者サービスの向上に努めるとしている。

<COMPANY INFORMATION>
代 表:中園 政直
所在地:福岡市東区香椎浜ふ頭4-2-2
設 立:1993年4月
資本金:7億円
TEL:092-663-3111
URL:http://www.hakatako-futo.co.jp

25周年記念出版雑誌 『一樹百穫』 一覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

     

トップニュース

2020年06月03日 14:40

“ウィズコロナ”の世界で不動産テックは根付くのか(前)NEW!

 新型コロナウイルス(以下、コロナ)の世界的な感染拡大によって、働き方に変革が求められている。なかでも、ウイルス感染を回避しつつ仕事に取り組める手段として、テレワーク...

2020年06月03日 14:00

熊本副知事・小野泰輔氏が来月投開票の東京都知事選に出馬表明~ホリエモンの出馬は?NEW!

 2日、熊本県副知事・小野泰輔(おの・たいすけ)氏が7月5日投開票の東京都知事選に出馬すると表明した。小野氏は今年46歳...

2020年06月03日 13:16

九州地銀の20年3月期決算を検証する(4)NEW!

  【表1】を見ていただきたい。九州地銀(18行)の20年3月期の純資産残高順位表である。 ~この表から見えるもの~ <1位~9位> ◆1位は福岡銀行...

2020年06月03日 12:04

経産省、コロナ消毒で使う次亜塩素酸水に「有効性の確認なし」NEW!

 経済産業省は、5月29日時点において、消毒に使われる次亜塩素酸水(次亜塩素酸を主成分とする液体)について、新型コロナウイルス(COVID-19)への有効性は5月29...

2020年06月03日 11:21

視界不良の2020年消費~流通大手イオンはどう動くか(前)NEW!

 スーパーやドラッグストア、SC(ショッピングセンター)開発・運営、金融などさまざまな事業を展開する同社では低収益事業の改革が目下の経営課題だ。2021年2月期は業績...

コロナ下で実施される最重要二大選挙NEW!

 安倍内閣の支持率が朝日、毎日の世論調査で30%を下回った。コロナウイルスの感染が拡大したが東アジア地域では相対的に被害が抑制されている。最重要の指標といえる人口あた...

2020年06月03日 10:21

岩田屋、福岡三越~顧客へのメッセージNEW!

 先日、岩田屋と福岡三越を運営する(株)岩田屋三越より弊社代表の児玉直宛に手紙が送られてきた。手紙の内容は...

2020年06月03日 09:30

四国新幹線「ないのがおかしい」(中)NEW!

 国土交通省鉄道局は3月31日、JR四国に対し、国土交通大臣名で「経営自立(最終的には株式の上場)」に向けた経営改善を求める文書を手渡した...

2020年06月03日 07:00

AIやビッグデータで激変するまちづくり~内閣府スーパーシティ構想の行方(後)

 「何もかもインターネットでできると、オンラインでの交流は活発になる一方で、人の動きが消えて、人通りのない閑散としたまちになるでしょう...

2020年06月03日 07:00

「スーパーシティ」構想で再注目 九大・箱崎キャンパス跡地のポテンシャル(後)

 周辺エリアも合わせると約50haもの広大な敷地をもつ箱崎キャンパス跡地の再開発をめぐっては、統合移転プロジェクトの進行中から注目が集まっており、これまで段階的に協議...

pagetop