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2020年01月10日 11:00

受講者を年々増やす 健康経営アドバイザー制度(後)

東京商工会議所

企業支援ができる専門人材も育成

健康経営の普及・啓発と人材育成に取り組む
健康経営の普及・啓発と人材育成に取り組む

 2018年10月からは「健康経営エキスパートアドバイザー認定」もスタートさせた。健康経営アドバイザーは健康経営を語れる人材だが、健康経営エキスパートアドバイザーは企業への支援ができる専門人材だ。こちらの関心も高く、第1回目は申し込み受付開始1週間足らずで定員の300人に達してしまったという。

 受講できるのは、社会保険労務士、中小企業診断士、保健師、産業医といった有資格者のほか、企業の健康経営推進担当者など所定の実務経験者だ。受講者は東商から渡されるテキストを学習したうえで、健康経営の知識を問う「知識確認テスト」を受け、ワークショップに参加する。「知識確認テスト」は全国260カ所のテストセンターで受けられる。

 ワークショップでは、グループに分けられ、与えられた企業事例に対して、専門家として健康づくりの課題を明確にするために、グループ内で役割を変えながら、ヒアリングを行う。そして、ヒアリングで得た情報を基にグループで提案書を作成する。グループで提案書をつくった後は、また別の企業事例が渡され、今度は1人で提案書を作成する。

 第1回は300人の応募で、認定者が223人、第2回は550人の応募で、認定者が342人だった。

ビギスポ事業で皇居ランニング

 このほか、2017年度に東京都から受託した東京都職域健康促進サポート事業もある。職場の健康づくりの普及・啓発と、専門家派遣による健康経営の取り組み支援の2つが事業の柱である。

 1つ目の職場の健康づくりの普及・啓発については、年間1万社の都内の中小企業を訪問して、リーフレットを渡し、健康づくりの大切さを伝えている。企業訪問にあたっては、東商と協定を結んだ生損保などと協力企業(団体)のなかの健康経営アドバイザーが訪問する。

 2つ目の健康経営の取り組み支援については、企業から要請に応じて、健康経営エキスパートアドバイザーを中心にした専門家70人ほどの登録者のなかから派遣する。企業側の費用の負担はない。専門家1社に対して5回ほど訪問。1回目でヒアリングし、2回目に支援計画を提出し、それ以降、支援計画に基づいて具体的な支援に入っていく。

 東商は今年からビギスポ事業を開始した。体を動かす機会をつくるのが狙いだ。東商のビル1階にあるセントラルスポーツのランステーションでインストラクターに走り方を教えてもらい、十数人で皇居ランニングをするイベントを開催している。中村氏は「人材育成や普及・啓発だけでなく、企業の従業員が自ら参加できる機会をつくっていく取り組みも広げていきたい」と話している。

(了)
【本城 優作】

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