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2020年01月23日 16:00

若手ビジネスパーソンに伝えたい仕事の本質~「傍を楽にすれば、仕事はうまくいく」(1) 一樹百穫 

(株)Kアライアンス・ジャパン 川邊 康晴 氏

 インターネットやスピードが重視される時代にあって、ビジネスに求められるものとは何か。元西日本銀行専務で(株)Kアライアンス・ジャパン代表取締役会長・川邊康晴氏(川邊事務所会長兼任)は、傍の人を楽にさせる「傍楽(はたらく)」を提唱する。傍の人を楽にさせるとは、ビジネス上の問題を解決し続けることである。川邊氏のビジネス人生から、これからの時代を生き抜く仕事の本質を学ぶ(2019年8月26日MAX倶楽部での講演内容を編集)。

傍の人を楽にさせ、傍の人を楽しませる

 今年で84歳。62年のビジネス人生を夢中で歩んできました。本日は、私のこれまでのビジネス人生を通して学んだことなどをお話したいと思っています。

 ビジネスは、時代とともに変化します。その時、正しいと思っていたことが、今では逆になっているということもあります。提供されている商品やサービスが、もの凄い勢いで売れていても、時代のニーズに合致しないとすぐに廃れてしまいます。そういう意味では、「時代が求めるものを提供し続けるのが、ビジネス」だといえますから、まず「時代の動きを把握」していただきたいと思っています。業種やエリアが違うから関係ないということではありません。必ず、関係しています。

 それから、働くということの考え方についてです。今は、今回のテーマにある「傍を楽に」などと言っていますが、若いころは「自分を楽に」しか考えていませんでした。「傍楽」とは、「傍の人を楽にする」または、「傍の人を楽しませる」という意味です。ですから、「一日、何時間働いたか」ということではなく、「部下や上司、お客さまなど何人の人を楽にしたのか」ということが大事なのです。

 「傍楽」という言葉を知ったのは、50歳を過ぎてからです。それまでは、「働く」と書いていました。「働く」という文字は、鎌倉時代から使われるようになったそうです。その前は「動く」と書いて「はたらく」と読んでいました。人偏が付いて働くと読ませるようになったのが武士の時代です。江戸時代に入って戦がなくなり商人の時代が到来すると、商人たちは、働くを「傍の人を楽にさせ、傍の人を楽しませる」といったようです。

 戦後20年ぐらいは、何もかも不足していた時代でした。終戦後、大陸などから若い兵隊さんなどが、引き揚げ船で博多港や舞鶴港を目指します。この2つの港に何十万人という人が上陸しました。移動も不便な時代ですから、博多に住んで仕事をします。しかし、引き揚げてきた人たちはお金がなくて商売もできない。お金を借りることができれば、土地を買い人も雇えます。工場も建てられます。そして、物をつくれば飛ぶように売れた時代です。

 いろいろな人、社会ニーズを解決するのがビジネスです。当時は、お金に対する経営者のニーズを解決することが強く求められていましたし、銀行としては、これが傍を楽にすることでした。「銀行です」といって会社を訪問すると社長さんが出て来られる。その際に社長から直接話を聞いたり、ニーズをうかがう経験ができました。しかも、本音で話して下さり、今のインターネットではキャッチできないような情報も入ってきました。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:川邊 康晴
所在地:福岡市中央区大名2-4-19
設 立:2005年9月

<プロフィール>
川邊 康晴 (かわべ・やすはる)

 1935年、福岡市で生まれる。九州大学法学部卒業後、西日本相互銀行(現・西日本シティ銀行)に入行。92年専務、98年西日本経営情報サービス(現・NCBリサーチ&コンサルティング)社長、2001年会長。現在は、川邊事務所会長、(株)Kアライアンス・ジャパン代表取締役会長。著書に『アライアンス・パワー「三方一両得」の経営』、『傍楽』がある。

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