住宅需要は福間駅周辺がダントツ 福岡都市圏北部のJR沿線(後)
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東郷駅・赤間駅
ベッドタウンとして発展 今後の再生に期待宗像市にあるJR東郷駅とJR赤間駅は、快速利用で博多駅まで約30~40分程度で行けるうえ、逆方向の小倉駅にも約40~50分程度と、福岡市と北九州市の両政令市のほぼ中間に位置している。この立地を生かし、市内では1965年ごろからベッドタウンとしての開発が進行。JR東郷駅南側に広がる日の里(1~9丁目)を始め、赤間駅南側の自由ヶ丘(1~11丁目)などで住宅地の開発が進んできた。
両駅周辺とも、交通アクセスの良さや適度な自然に囲まれた生活環境の良さから住宅地としての人気を博してきたが、開発初期からすでに半世紀近くが経過して、住民の高齢化や建物の老朽化が進行。住宅地として、再開発を含めた“再生”の必要を迫られている。なお、近年の両駅周辺の人気を比較すると、近隣に2つの大型商業施設(ゆめタウン宗像、くりえいと宗像)を擁し、駅北側に比較的新しい住宅地のある赤間駅のほうに軍配が上がる。
東郷駅周辺の家賃相場は2LDKで6.43万円(※)、地価は「日の里1丁目:4万800円/m2」「大井台:2万8,400円/m2」。一方の赤間駅周辺では、家賃相場は2LDKで6.35万円(※)で、地価は「自由ヶ丘1丁目:3万7,800円/m2」「城西ヶ丘6丁目:3万6,200円/m2」「くりえいと2丁目:6万1,000円/m2」。家賃相場の平均では東郷駅のほうがやや高くなっているものの、地価を見る限りでは、生活利便性が高くて駅に近く、開発が比較的新しいくりえいとエリアの人気が、宗像市内でも群を抜いて高いといえよう。
「昔は東郷駅周辺のほうが栄えていましたが、近年は赤間駅周辺―とくに駅北側の新しい住宅地の人気が高い傾向にあります。これから東郷駅南側の日の里団地で再開発が進んでいくそうですが、これを契機に東郷駅周辺も人気が高まってくれることを期待しています」
(石松不動産)。東郷駅南側の日の里団地の一角では、今春よりハイブリッド型の団地再生事業がスタート。一方で、赤間駅南側のゆめタウンは、今年8月末に(株)LIXILビバに売却され、「ビバモール宗像(仮称)」としてリブランドされる予定となっている。18年4月に策定・公表された宗像市の立地適正化計画では、赤間駅周辺が中心拠点に、東郷駅周辺が拠点にそれぞれ設定されており、今後の都市機能の集積や前述の再生事業の進行とともに、両エリアの人気は再び高まってくるだろう。
※:不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」より^
(了)
【坂田 憲治】
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