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2020年07月15日 11:09

英進館の筒井会長が「第47回経営者賞」受賞

 「第47回経営者賞表彰式」が7月1日、グランドハイアット福岡(福岡市博多区)で開催され、英進館ホールディングス(株)の筒井勝美取締役会長のほか、(株)ピーエムティーの京谷忠幸代表取締役、(株)カミチクの上村昌志代表取締役会長の3名が表彰された。

 経営者賞は1973年にスタートした九州・山口地方における中小企業などの経営・技術に優れた業績をおさめ、地域経済の発展に貢献した経営者を表彰するもので、受賞者はこれまで171名におよんでいる。主催は公益財団法人経営者顕彰財団。

 受賞を受けて筒井会長は以下のように述べた。

 本日は伝統と栄誉ある第47回経営者賞の授与に預かり、心から御礼申し上げます。

 コロナ禍のなか、今日のよき日の開催にこぎつけて頂き、改めて厚く御礼申し上げます。 

 また、本日は晴れがましい席に認知症の妻を同伴させて頂き、ありがとうございます。英進館創業当初、生徒が集まらず、水面下から塗炭の苦しみを味わいましたが、妻は不安の表情も見せず、毅然とし、軌道に乗ってからも時として見事な閃きで、助けてくれました。

 振り返ってみますと、私は何度か苦境を味わいましたが、どういうわけかいつもすばらしい人との出会いがあり、幸運に恵まれ、今があります。

 2つの実例をご紹介し、本日の表彰を励みに頑張りたいと思います。まず1つ目は、国家公務員のサラリーマン家庭で育った私に厳しい経営者感覚を叩き込んで頂いたのが、最初の職場である九州松下電器(株)第4事業部技術部時代の森澄雄技術部長で、新製品開発へのあくなき執念と厘毛にこだわるコストダウンでした。

 さすがに、森澄雄氏は、後に九州松下電器の初のプロパー社長になられ、「筒井君、君も会社を辞めんやったら社長になっとったとぞー」と冗談交じりに言われ、同技術部卒の社長会に加えられ、長年4人での懇親会に参加しました。

 2つ目は、日本の理数教育が“ゆとり教育”政策で衰退したため、社会や全国の学習塾に向けて、英進館創業42年の半分にあたる約20年余り、現場教育者として警鐘を鳴らしてきました。

 そのときの同志が、当時の京都大学経済研究所所長の西村和雄先生です。先生も本職では、複雑系経済学の世界的権威ですが、『分数が出来ない大学生』の名著を出版されるなど、共にゆとり教育の抜本見直しに奔走しました。後に国際教育学会を立ち上げられ、私も国際教育学会の理事として、微力ながら尽力しています。西村先生は、京都大学名誉教授で日本学士院の会員でもあります。

 この伝統ある経営者賞の創設は、旧(株)福岡相互銀行の創業者、四島一二三翁の浄財によると聞いています。今の(株)西日本シティ銀行であり、我が英進館も大変お世話になっています。ゴマをするわけではないですが、面倒見が素晴らしくダントツの取引高です。昔からご縁も深く、20年ほど前、西日本銀行天神支店の支店長を経験された川床孟氏を、先ほどの九州松下電器前社長の森澄雄氏のご紹介で英進館の顧問として入社頂きました。川床氏は、厳格さに加え、的確な分析力や判断力を発揮され、大変助かりました。お2人は佐世保の高校時代の同級生で、ゴルフや麻雀、飲み会など長い間、お付き合いをさせていただきました。   

 本日の受賞を励みに、粉骨砕身、社会のために努力をしてまいります。

圧倒的な合格実績を背景に、右肩上がりに生徒数増加

 英進館は、1979年に生徒数16名でスタート。創業10年目となる89年には1,936名、創業20年目の99年は11,219名、創業30年目の2009年は23,020名、創業40年目の19年には37,135名と、圧倒的な合格実績※を背景にして右肩上がりに生徒数が増加し、創業3年目から23年連続で増収増益を達成。(株)四谷大塚との提携や、理科実験授業、読書作文指導、父親保護者会など進取の精神にあふれる教育を取り入れ、総合学習塾として九州トップの地位を確立した。「(一財)あしなが育英会」や「子どもの村福岡」「中学生ひまわり学習塾」への支援、インターンシップの受け入れなど地域社会への貢献活動も積極的に行っている。

ゆとり教育抜本見直しに尽力

英進館ホールディングス(株)
筒井 勝美 取締役会長

 筒井氏は「ゆとり教育」により、日本の子どもたちの理数系の学力が低下していると警鐘を鳴らし、全国各地での講演や著書の出版などを通じ、問題解決のために奔走してきた。その功績が高く評価され、2007年に日本の民間教育にもっとも貢献した人物に贈られる「日本教育大賞」を受賞し、表彰式には京都大学経済学研究所所長・西村和雄教授や下村博文衆院議員などから祝辞が寄せられた。

 1990年元旦には朝日新聞に、「21世紀を担う人材の育成とは」と題した意見広告を1ページにわたり掲載。記事のなかで、筒井氏は現在の超高齢化社会、日本の食料自給率の低さ、今後の教育のあり方などについて指摘した。今から30年前に現在の日本の状況を見事に言い当てており、こうした筒井氏の“慧眼”も今日の英進館の隆盛につながっているといえるだろう。


<プロフィール>
筒井 勝美
(つつい・かつみ)
 1941年福岡市生まれ。63年、九州大学工学部卒業後、九州松下電器(株)に入社。入社14年目には技術課長・工場長代理に。その後。海外新工場設立責任者を拝命するも、転勤を家族に猛反対され辞任。それを機に同社を円満退職した。79年4月に英進館の前身である中学受験専門塾「九州英才学院」を設立。80年に高校受験部門を加え「英進館」と改称した。信念は「常に前向き、全力投球」「結果は後から、運も味方に」

【受賞歴】
2007年日本教育大賞、2015年日本民間教育大賞教育最高功労賞、2018紺綬褒章
【公職】
福岡商工会議所議員、公益社団法人全国学習塾協会相談役、国際教育学会理事、SOS子どもの村JAPAN後援会理事
【著書・論文】
『教育の原点を求めて』(PHP研究所、1999年)、『「理数教育」が危ない!』(PHP研究所、1999年)、『どうする「理数力」崩壊』(共著、PHP研究所、2004年)、『世界の科学教育』(松田良一編著、明石書店、2006年)、『危機に立つ日本の理数教育』(松田良一・正木晴彦編著、明石書店、高等教育フォーラム監修、2005年)
◎「学力低下問題、その後の学力推移と40年前との学力格差」国際教育学会(ISE)機関誌『クオリティエデュケーション』第4号(2012年3月発行)
※英進館2020年3月期の合格実績
灘中・高:35名、開成中:15名、麻布中:13名、久留米附設中・高:214名、ラ・サール中・高:164名、福岡県立修猷館高校:256名、福岡県立福岡高校:235名、福岡県立筑紫高校:256名、熊本県立熊本高校:133名

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