「他社がやらないことをやる」~芝浦グループ、新本社ビル建設へ(前)
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芝浦グループホールディングス(株) 代表取締役社長 新地 洋和 氏
芝浦建設(株) 代表取締役社長 藤松 信弥 氏不動産、建設を始めとして、メガソーラー・電力小売・ホテル・農業・イベント事業・航空機リース・飲食など、多岐にわたる11社の子会社を束ねる芝浦グループホールディングス(株)(以下、芝浦GHD)。創業45周年となる2022年に、芝浦グループの新たな本社ビルが竣工する。グループを統括する芝浦GHDと、新本社ビル建設を担うグループの中核企業・芝浦建設(株)のそれぞれのトップに話を聞いた。
新規事業も着々~芝浦GHD・新地社長
1977年、シンチデンキとして創業された芝浦グループは、2005年に全戸個別供給型太陽光発電システム付の賃貸マンションを供給して業界内外から注目を集め、その後も「ニューガイア」ブランドのマンションを供給し続けてきた。その技術と経験を活かし、12年7月には民間主導第1号のメガソーラー発電所「九州ソーラーファーム」の運転を開始。芝浦グループは、メガソーラーの先駆者として全国に知られることとなる。
創業者・新地哲己氏(会長兼CEO)の子息・新地洋和氏は、02年に芝浦特機(株)(現・芝浦建設)に入社後、(株)ニューガイア、ニューガイアエナジー(株)など、グループ子会社の社長を経て、17年8月に芝浦GHDの代表取締役社長に就任した。
今年8月で社長就任から丸3年を迎える新地社長は、「就任1年目は動かず、社内をよく見ることに専念しました。話もたくさん聞きました。2年目からは徐々に各社長より相談を受けるようになり、3年目からは、決裁を任せていただくことも増えてきています。これは、社長に就いたからというよりも、会長が拠点を東京に移したことが大きな要因の1つです。物理的に私が現場の最終決裁者となったのです。これも会長のシナリオだったのかもしれません」――と、社長就任から現在に至るまでの経緯を話してくれた。
すでに、これまで会長の持ち場だった新規事業の開発にも着手。「withコロナ」を見据えた新たな切り口のレンタルオフィスを、9月に供給する計画だ。「これまで運営してきたホテル、賃貸マンションなどの知見をフル活用し、さらなる不動産の取得も進めていく方針です」と新地社長は話す。「いまは売るのではなく買う。いまは売るのではなく再生させる」(新地社長)と強気な姿勢で、これまで通り“先見の明の事業展開”を図る狙いだ。
その先見の明となり得るのが、新本社ビル建設だろう。
6月24日に地鎮祭を済ませた新本社ビルの敷地は、芝浦建設が倉庫として使用してきた福岡市中央区那の津の土地だ。新地社長は、「新本社の建設は非常に楽しみにしている新たなチャレンジです。不動産開発という機会を活かし、事業拡大のきっかけにしたいですね」と話した。
(つづく)
【河原 清明】
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