糸島市運動公園の誕生、3つの機能を備えた交流拠点へ(3)
-
防災拠点としての役割
糸島市運動公園は、現・雷山運動広場(所在地:福岡県糸島市蔵持681-1)およびその周辺エリアで計画されている。雷山運動広場のほかにも、11カ所(図1参照)が候補地に挙がっていたが、他の候補地と比べて水害が発生しにくいという点や、玄海原子力発電所から半径30km圏外の場所という点など、災害発生時の防災拠点としての適性を考慮。加えて、計画地の大半が市の所有地であり、用地取得費用を軽減できることから、雷山運動広場およびその周辺エリアが最適であると判断された。
糸島市運動公園は21年7月着工、23年7月供用開始を予定しており、計画地全体の敷地面積は約5.8ha。のどかな田園風景のなかに、東京ドーム規模の新たな交流拠点が誕生することになるため、市内外から相応の注目を集めている。
計画地の選定に際して、防災拠点としての適性が重要視されたのは「運動公園等整備構想に関する市民アンケート」の結果による。近年、福岡西方沖地震(05年3月)、九州北部豪雨(12年7月)などの地震や豪雨災害が発生したこともあり、災害時の避難所や防災拠点(備蓄倉庫)としての機能を公園に求める市民の声が増加したと考えられる。
駐車場は常時約210台(うち障がい者用5台)で、臨時駐車場として最大約620台分のスペースが確保される。また、駐輪場は約210台分を確保するほか、屋外トイレや屋外倉庫、雨水貯留施設や緊急用ヘリポートなども整備される計画だ。
市民からの要望としてほかには、「コンサートや文化イベントの開催が可能な施設」「健康づくりの拠点(介護予防・生活習慣病予防)」「市民の交流・憩いの場」「プロスポーツの誘致、開催が可能な施設」が挙げられた。
市は、こうした市民の声を可能な限り計画に組み込んでいる。市民からの「家族みんなで楽しめる運動公園があれば」という願いから始まった糸島市運動公園整備・管理運営事業は、まさに市民の声に応えた大型事業なのだ。
(つづく)
【代 源太朗】
月刊誌 I・Bまちづくりに記事を書きませんか?
福岡のまちに関すること、再開発に関すること、建設・不動産業界に関することなどをテーマにオリジナル記事を執筆いただける方を募集しております。
記事の内容は、インタビュー、エリア紹介、業界の課題、統計情報の分析などです。詳しくは掲載実績をご参照ください。
企画から取材、写真撮影、執筆までできる方を募集しております。また、こちらから内容をオーダーすることもございます。報酬は1記事1万円程度から。現在、業界に身を置いている方や趣味で再開発に興味がある方なども大歓迎です。
ご応募いただける場合は、こちらまで。その際、あらかじめ執筆した記事を添付いただけるとスムーズです。不明点ございましたらお気軽にお問い合わせください。(返信にお時間いただく可能性がございます)関連キーワード
関連記事
2024年3月28日 14:402024年3月21日 16:152024年3月16日 18:302024年3月25日 09:302024年3月6日 09:002024年2月21日 06:002024年2月22日 17:20
最近の人気記事
週間アクセスランキング
まちかど風景
- 優良企業を集めた求人サイト
-
Premium Search 求人を探す
- 業界注目!特集
-
産廃処理最前線
サステナブルな社会を目指す
- MAX WORLD監修
-
パーム油やPKSの情報を発信
パームエナジーニュース