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2020年10月20日 16:08

What to do next?~先人たちが問う新たな「独自性」

 コワーキングスペースの運営を通じ、スタートアップ企業などへのサポートとして、定期的にオンラインセミナーやイベントを催しているfabbit(株)とベンチャー企業などを支援する日本初の団体で、関連する団体の法人会員数3,800社を有する(一社)東京ニュービジネス協議会(以下、NBC)が共催の注目のスタートアップ企業経営者とのピッチイベント「スタートアップ・メンタリング・プログラム~シリコンバレーへの挑戦~」が9月29日に開催された。

上場企業経営者へアピール 独自性の高いサービス

 今回のイベントには、NBCの審査を通過した企業やfabbitに入居する企業など5社が参加。それぞれが展開するサービスについて、8分間のプレゼンテーションを行い、審査員として参加している上場企業経営者7名が投資への期待がもてるかどうかを審査する。

 ピッチ参加者5名は以下の通り(役職は省略)。上場企業の社債と個人投資家を結ぶことで日本に新たな市場を開拓するファンズ(株)・藤田雄一郎氏。アプリを活用し、アクセサリーブランドを個人が簡単に立ち上げられるサービスを提供する(株)FUN UP・山口絵里氏。 副業マッチング事業などを行う(株)ドゥーファ・一戸健人氏。翻訳ができるスマートマスクなどのロボット開発で世界から注目されるドーナッツ ロボティクス(株)・小野泰助氏。大学に通いながら起業し、画期的なヘルスケア商品開発を行う(株)weCAN・高橋佑生氏。

 審査員兼メンターには、(株)Ubicom代表取締役社長・青木正之氏、(株)エアトリ取締役会長・大石崇徳氏、(株)エスクリ取締役会長ファウンダー・岩本博氏、(株)MS-Japan代表取締役社長・有本隆浩氏、(株)クリーク・アンド・リバー社代表取締役社長・井川幸広氏(NBC会長)、(株)識学代表取締役社長・安藤広大氏、APAMAN(株)代表取締役社長・大村浩次氏といったそうそうたるメンバーが参加。

 第二部として井川氏、青木氏とボードウォーク・キャピタル(株)代表取締役社長CEO・那珂通雅氏の3名による講評・対談が行われた。

左:(株)Ubicom代表取締役社長・青木正之氏
右:(株)エアトリ取締役会長・大石崇徳氏
左:(株)エスクリ取締役会長ファウンダー・岩本博氏
右:(株)MS-Japan代表取締役社長・有本隆浩氏
左:(株)クリーク・アンド・リバー社代表取締役社長・井川幸広氏(NBC会長)
右:(株)識学代表取締役社長・安藤広大氏

What to do next?  さて、次はどうする?

APAMAN(株)代表取締役社長・大村浩次氏

 文字通り星の数ほどある企業のなかから選出された注目のスタートアップ企業5社。独自性の高いアイデアに基づいたプレゼンテーションは、成長性の高さを示すとともに今後への期待をアピールし、審査員である経営者たちも時に大きく頷くなど熱い視線を向けていた。上場を目指す若者に対し、時に激励、時に厳しい指摘を行う審査員たちだったが、各社への質問には1つの傾向があった。それは(1)大手企業が参入したとき、競合他社が現れたときにどう戦い、勝利するか。(2)目先の課題が達成できたとき、次はどうするか。この2点である。

 起業はアイデアにかかっているとよく言われており、スタートアップ企業ブームともいえるこの時代は、独自性が必要不可欠だ。実際に5社のプレゼンには目を見張るものがあり、選考を勝ち進んできた企業として納得できるものだった。

 一方で、審査員はその先を常に見ている様子がうかがえた。常に今後、来るであろう課題の予見・解決と大手企業の業界参入による試練と戦い続けながら成長し続けている上場企業の経営者たちはその厳しさを痛感しているのだろう。とくに大手企業の参入のときに「ここだけは負けない」といえるところはどこなのか、と鋭い指摘をする経営者が多く、規模は違えど、さながら企業の採用試験の面接を見ているようだった。

 プレゼン後は青木氏、井川氏、那珂氏による対談・講演が行われた。「昔はスタートアップ企業を支援する民間企業の団体はとても少なかった」として、時代の変化とともにチャンスが広がっているとした。ベンチャー企業へのエンジェル投資などを行う那珂氏はアメリカと日本の一番の違いは、企業のサポートする環境にあるとし、今回のイベントに価値があることを強調。まだ十分ではないが、日本経済がベンチャー企業、スタートアップ企業を支援する体制ができつつある。一方で、資金を調達できた、企業規模を大きくできただけでは生き抜いていけないとも語った。日本経済の課題として「ほとんどの企業が上場することをゴールにしてしまっている」と那珂氏は話す。上場は1つの目標であり、その先どうしていくのか、上場を目指すスタートアップ企業に対して、先人である経営者たちはその将来性を認めているからこそ、次なる課題とその解決策を求めていた。

【麓 由哉】

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