2021年12月05日( 日 )
by データ・マックス

糸島市新庁舎を通じて市民とともにまちをつくる(前)

上:新庁舎外観イメージ/下:正面玄関イメージ

新たなランドマークへ

 糸島市で進む新庁舎の整備計画。「糸島市新庁舎建設基本設計」において新庁舎の在り方が示され、ルーバー(羽板)を大胆にあしらったその外観に、市を代表する新たなランドマーク誕生への期待が高まっている。

 新庁舎のコンセプトとして掲げられたのは、「まちづくりを創造する庁舎」。単に新庁舎を建設するだけではなく、周辺エリアと一体的に整備することで、人々が交流・協働する場を生み出す「まち創り/まち造り」を目指すという願いが込められている。コンセプトの実現に向けては、以下の6つの重点項目が挙げられた。

【6つの重点項目】

(1)「みんなが分かりやすく利用しやすい庁舎」
 ユニバーサルデザインを採用。利用頻度が高い窓口を低層階に集約する。

(2)「安全・安心を支える防災拠点としての庁舎」
 防災拠点として庁舎機能を維持できる高い耐震性・安全性を備えるなど、危機管理機能を強化する。

(3)「自然エネルギーを取り入れた環境にやさしい庁舎」
 省エネ推進を基本とし、高効率な設備システムを採用。建物の長寿命化、地球環境にやさしい庁舎を実現する。

(4)「気軽に市民が集い情報を受発信する庁舎」
 市民が日常的に利用でき、糸島市の歴史・文化や地域情報、市政情報の発信拠点を目指す。

(5)「将来の行政需要に柔軟に対応できる庁舎」
 各課の間に間仕切りを設けないオープンフロア化された庁舎として整備する。

(6)「情報セキュリティ機能に優れた庁舎」
 防犯カメラや認証カードシステムの導入により、セキュリティ機能に優れた庁舎にする。

 とくに、市民の利便性向上や、災害発生時に防災拠点としての役割をはたすことが重要視されており、諸々の配慮がなされている。

 たとえば、現庁舎(本庁舎本館・新館)前の駐車場は車の出入りが激しく、自転車を含む車両と歩行者が入り乱れる状態になっている。新庁舎では、敷地内における車両と歩行者の動線を分離することでこれを改善。交通手段に応じて、歩行者や公共交通機関を利用する来庁者向けに北と南玄関を、車での来庁者向けに、駐車場から近い西側の正面玄関を設けるなど、すべての来庁者が利用しやすいように動線計画が組まれている。

 また、現庁舎では空調や非常用電源などの設備が地下などに設置されているが、新庁舎では最上階に設置。近年続発する集中豪雨にともなう、万が一の浸水リスクに備える。

 機能の拡張によって、市民が利用しやすい庁舎、災害に強い庁舎へと変化を遂げようとしている糸島市役所。新庁舎建設にかかる総事業費は64億9,000万円。相応の費用が投じられる大型事業であり、市民の間でもさまざまな意見があるかと思われるが、新庁舎の建設は避けては通れない問題だった。

新庁舎フロア構成概要

(つづく)

【代 源太朗】

(中)

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