糸島市新庁舎を通じて市民とともにまちをつくる(後)
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2020年12月09日 07:00

糸島市新庁舎を通じて市民とともにまちをつくる(後)

まちづくりを創造する庁舎

丸田池公園
丸田池公園

 新庁舎は、コンセプトに掲げる「まちづくりを創造する庁舎」を達成するために、周辺エリアと一体的に整備される。一体整備における最大の特徴は、隣接する丸田池公園・伊都恋橋(いとこいばし)との接続を目的に新設されるメインストリート「(仮称)いとこいプロムナード」だ。イベント開催時の沿道への店舗出店も視野に入れており、庁舎と丸田池公園の利用者、双方が行き交うことによる賑わいの創出が期待される。

新庁舎建設予定地の「丸田公園」
新庁舎建設予定地の「丸田公園」

 丸田池公園は、市民主催のフリーマーケットや各種イベントスペースとしても活用されており、今後、新庁舎北側でイベントスペースとして計画されている「(仮称)糸島デッキ」との相乗効果が見込まれる。

 新庁舎の建設予定地として、当初は「現状敷地を利用」「丸田公園利用」「丸田池西側埋め立て利用」の3案をベースに、現行の新館を継続利用する場合と、新館を解体する場合との計6パターンが検討されていた。その後、新館については、取り壊さずに改修・整備を行って複合施設として継続利用することが決定。「A:現状敷地を利用」「B:丸田公園利用」「C:丸田池西側埋め立て利用」の3案を基本に検討が行われたが、集中豪雨発生時の水害リスクを回避する必要性からまずC案が見送られた。最終的に、現庁舎機能を使用しながら新庁舎建設が可能なことや、新庁舎建設と併せて周辺整備を含めた一体的なまちづくりを行うことができること、移転にともなう仮設庁舎が不要であることなどの理由から、建設予定地にはB案が採用された。

 本館は解体された後に駐車場として整備され、駐車可能台数は現行の約140台から約180台と40台以上増加する。建物の延床面積は現在の約1.3倍となる1万1,800m2を確保。1階北側にセミナーやワークショップなどに利用できる多目的ホール「市民ホール(約190m2)」も備えるなど、広々とした、余裕のある庁舎へと生まれ変わる。

市民ホールを開放した際のエントランスホールイメージ
市民ホールを開放した際のエントランスホールイメージ

 このほか、売店や会議室、授乳室に加え、糸島の観光情報などを発信する「糸島ギャラリー」も設け、土日などの閉庁時にも市民が利用できるようにする。また、所有者不明の墓碑が複数ある土地(約2,000m2)を市が取得し、同エリアを防災広場として整備する。災害発生時の市民の緊急避難場所として開放する方針だ。

 丸田池公園との一体整備によるイベントスペースの拡充、庁舎機能の充実により、市民とともにまちづくりを創造する。新庁舎の誕生によって市民が手にするのは、単なる利便性の向上ではなく、自由に使える共創空間なのだ。

 今後のスケジュールとして、21年度に丸田公園を解体して新庁舎の敷地として造成工事を行い、22~23年に新庁舎の建設工事、23年の年末から24年の年始にかけて新庁舎への引っ越しを一気に行い、24年の年明けの開庁を予定している。

丸田池公園との一体整備概要
丸田池公園との一体整備概要

糸島市新庁舎に寄せる思い

糸島市  総務部  管財契約課  課長 田中 輝昭 氏

 コンセプトである「まちづくりを創造する庁舎」を実現させることで、市民の皆さまはもちろん、職員にとっても使いやすい庁舎、誰もが憩い、楽しめる、そんな市民の交流拠点として機能させることができるように尽力してまいります。

(了)

【代 源太朗】

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