2024年04月24日( 水 )

エネルギーで支える、生活の基盤 新しい暮らしとともに

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高松産業(株)

エネルギー供給で暮らしを支える

 高松産業(株)は、本社を置く北九州を中心とした九州圏内一円で約3万軒を対象にプロパンガス・都市ガスを供給するエネルギー企業だ。また、エネルギーをはじめ、土木・建設など人々の生活に直結するインフラ整備を専門とする高松産業グループの中核企業でもある。

 同グループは、エネルギー総合商社の高松産業(株)、総合建設業の東洋建設工業(株)、ガス販売を主に手がける高松ガス(株)、宇島瓦斯(株)、不動産管理の(株)光陽、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーを扱う大鵬鉱産(株)で形成されている。
 同グループを率いる住吉弘徳代表は、1945年生まれの75歳。本人は「そろそろ年齢を感じる」と笑うが、至って意気軒高だ。「地域と会社の将来のために、どんどん事業拡大しようと思っていますよ。そのために、汗をかける人を求めています」(住吉代表)。

厳しい時代だからこそ若者は自分磨きを

 サラリーマンとして汗を流し、一国一城の主を目指す……と求める人材像を描く住吉代表だが、一方で社内からは、「今どきの若い人たちに、そういう発想はないですよ」という異論もあるという。

 「たしかに、最近の若い人たちを見ていると『貪欲になんでもやってやろう』というタイプは少ないように見える。でも、がむしゃらに仕事に取り組む時期があったほうが、人生はそれだけ面白いものになると思うよ」(住吉代表)。

 コロナ禍の影響が実体経済にもじわじわとおよびつつある現在、新卒・中途を問わず求人市場は厳しさを増している。それにも関わらず、若者には危機感が足りないのではないか……。住吉代表は我がことのように心配する。

 「社会人として自立するために、腰を据えて仕事に取り組む。そのうえで、うちの会社を踏み台にして夢を追うのももちろんいい。このご時世、うちの会社に入ったからといって、ずーっと勤めなければいけないとは思ってないよ。最近は生活が苦しいから大学進学をあきらめたり、大学中退の道を選んだりする若い人もいる。そういう人たちが社会に出る手助けもしたい。もちろん女性も大歓迎です」(住吉代表)。

 高松産業グループを道場だと思って、社会人としての自分を鍛えてほしい。そして、自分らしく人生を歩んでほしい。「これも、『今の若者には共感されんですよ』と言われた」と笑う住吉代表だが、同社グループはこれまで時代の波に合わせてさまざまな挑戦を繰り返してきた。

時代の波を乗り越え新たな挑戦は続く

 エネルギー関連企業として近年もっとも大きな波となったのが、再生可能エネルギーの急速な普及だ。高松産業グループは、再エネブーム以前から太陽光発電やエネファームなどエコエネルギーへの取り組みをいち早くスタートさせてきた。

 もともと同グループは、住吉代表の祖父の代に土木業としてスタート。石炭、石油、ガスと日本経済が経験したエネルギーシフトに対応して次々と事業を展開しながら、昭和・平成・令和と3つの時代にわたって人々の暮らしと経済を支えてきた。高松産業グループは伝統企業でありながら、常に時代への適応と挑戦を続けてきたのである。

 「改革するときは、中途半端が一番よくない」という住吉代表の言葉通り、同グループは主業であるエネルギー関連事業はもちろんのこと、宅配事業との協業、空気清浄機などの家電販売、住宅リフォーム事業など、臨機応変に多彩な事業にチャレンジしてきた実績がある。

 とくに住宅リフォーム事業では、同社の従来からの顧客であるシニア層中心のガスユーザーに向けて住宅リフォーム・リノベーションを提案し、確かな実績を残している。生花店のデザイン・設計・改装やファストフード店の外装一新などの規模の大きい工事から、戸建住宅のリフォームやガーデンルームの増築まで。小さなものではわずか30分で終わるキッチン水栓の取り換えにも対応し、顧客のニーズには最大限に応えるという姿勢は変わらない。

「博多久松」ブランドのおせちセット
「博多久松」ブランドのおせちセット

 意外なところでは、「博多久松」ブランドで人気を博しているおせちセットを取り扱うなど、食料品の販売事業も手がけている。エネルギー供給を軸に、顧客の生活インフラ全般を広く支えていこうという試みであり、老舗ならではの体温が伝わる取り組みだといえるだろう。

 また、「お客様バスツアー」や「わくわくクッキング」などの顧客参加型イベントは企画・開催から自社で手がけ、顧客同士の交流の場をつくることに成功している。

 住吉代表は、若い世代に向かって「一緒に、夢に向かって歩もうじゃないか。応援しますよ」と呼びかける。誰もが難しいかじ取りを迫られるこの時代だからこそ、自分を育ててくれる環境に身を置くことはひと際大切だ。チャレンジを続ける高松産業で、自分を磨くという選択肢をぜひ考えてみてほしい。


<COMPANY INFORMATION>
代 表:住吉 弘徳
所在地:北九州市八幡西区南鷹見町15-20
設 立:1954年3月
資本金:5,000万円
TEL:093-693-5250
URL:http://www.takamatsu-group.co.jp


<プロフィール>
住吉 弘徳
(すみよし ひろのり)
福岡県遠賀郡水巻町出身、1945年3月11日生まれの75歳。法政大学法学部卒、趣味は映画(DVD)観賞と食べ歩き。

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