2024年04月20日( 土 )

シン・エヴァの聖地、宇部新川駅を訪問

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 映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の興行収入が74億円を突破し、観客動員数も484万人を超えた。大型連休が控えていることを考えれば、100億円突破も射程圏内だ。

作品に登場の宇部新川駅にも波及効果

 大ヒット中のシン・エヴァは、同作品に登場する山口県のJR宇部新川駅にも波及効果をおよぼしている。同駅には、少なくとも30人以上のエヴァファンが連日訪れるという。

 ファンが作品の舞台となった場所に足を運ぶ、いわゆる「聖地巡礼」によって、地域の何気ない場所がファン同士や地域住民との交流拠点にさま変わりする。地方都市に「コンテンツツーリズム」という誘客手段をもたらしているのだ。

JR宇部新川駅の様子
JR宇部新川駅の様子

 もちろん、こうした現象はどんなコンテンツでも巻き起こるわけではない。謎めいた物語、魅力ある登場人物、テロップの多様やカットの素早い切り返しといった目を引く演出。テレビ放送から25年以上の時を経てなお、愛され続ける『エヴァ』というコンテンツを生み出した庵野秀明監督やファンの存在があってこその成果だ。

エヴァ終了後の世界

 シン・エヴァをもってエヴァシリーズは終了する。終わらないことに愛着さえもっていたファン同士による熱のこもった考察合戦やヒロイン論争も、ひとまず落ち着くことになるだろう。振り返れば、エヴァは庵野監督自身の物語でもあった。そのためか、庵野監督が青春時代を過ごした山口県立宇部高等学校や、庵野監督作品でたびたび登場する「線路」に対しても注目が再び高まっている。

(左)庵野監督作品で登場することが多い線路、(右)宇部高等学校
(左)庵野監督作品で登場することが多い線路、(右)宇部高等学校

 エヴァシリーズは終わった。シリーズに区切りをつけた庵野監督は今後、「シン・ウルトラマン」や「シン・仮面ライダー」といった特撮作品の企画・脚本・監督の仕事に進んでいく。庵野監督はシン・エヴァで興行収入100億円を目指している。ゴールデンウィークは目標達成のチャンスとなりそうだ。

【代 源太朗】

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