2024年04月19日( 金 )

老化は確実に進む(5)小池都知事は総理を目指せ!

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小池都知事の悶々した自問自答

 「私はもう68歳だわ。政治の世界で戦い続けてきたが、よくもここまできたものね。東京都知事を2期も務めることができた。東京オリンピックでは主催者代表として挨拶できるなど、重責をはたすところまで走ってきたわ。自分の奮闘ぶりを自分で褒めたい」と自己満足に浸っているものと想像する。その一方では、「ここまで自力で切り拓いてきた私が天下取りをあきらめていいのかしら。やはり総理のポストを狙うべきだわ」と闘争心を沸々と燃やしていることも想像に難くない。しかし、70歳を前にして小池都知事も人の子。「もうこの辺りが潮時かしら」と後ろ向きの感情に襲われても不思議ではない。

 筆者は次のように提案する。「総理になれる女性はあなたしかいない。あなたがならなければ今後50年間、女性の総理誕生はあり得ない。今こそ絶好のチャンスではないか」。やるべきことはただ1つ。東京オリンピック中止を掲げて都議選に臨むことである。東京オリンピックの中止または延期を求める国民は80%前後に上る。都議選で圧勝して国政に切り込んでいけばよいと思う。

闘争を止めれば、ただのおばあちゃん

 小池都知事の政治活動は闘争の連続であった。政治家として「機を見るに敏」の能力には非常に長けている。「変節を繰り返す」「裏切り者」と批判を浴びながらも平然と政治の道を歩み、今日の地位を築いた。「機を見るに敏」とは、国民・大衆の気持ちを汲んで大胆な政治行動を展開することだ。小池都知事の全身には「闘争を繰り返すことで己の政治的立場を強固にできる」という信念が叩き込まれている。

 「都民ファースト」の若い都議たちから、「小池都知事、東京オリンピック中止の選挙公約を掲げてください。そうしないと我々はぼろ負けします」と詰め寄られる可能性もある。都議選で負ければ小池都知事の政治的威信は致命的な打撃を受けるだろう。都議たちからも「裏切り者」と罵倒されるのは間違いない。小池都知事の信条でもあるように、中央突破しないと総理の道は途絶える。そうなれば、どこにでもいる変哲なおばあちゃんにすぎなくなってしまう。

 自民党内でもっとも尊敬する二階俊博幹事長も先行きが不安定である。衆議院選挙後の党内人事で二階氏の幹事長続投は難しいといわれている。幹事長のポストを失えば、これまた80歳を過ぎたおじいちゃんに成り下がってしまう。そうなると小池都知事も自民党内での立ち位置が危うくなる。小池都知事も二階幹事長も戦い続けない限り未来はないという宿命を背負っている。

 小池都知事には決断と速攻を求めたい。「東京オリンピック中止」を掲げて都議選を勝ち抜いてもらいたい。総理のポストに近づくためには、これしかない。

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