2021年12月09日( 木 )
by データ・マックス

地場ゼネコンさん!! 杭ブローカー・末広産業に舐められっ放しを許すのか!!(前)

下剋上時代

末広産業(株)<

末広産業(株)

 福岡市発注の工事では杭ブローカー・末広産業が第一次下請けに入る。第二次下請けを杭メーカー・全国大手業者がこなし、第三次下請けに地元現場工事業者がおさまる。この地元の杭打ち業者のところには杭メーカーの担当者が毎日のように押しかける。目的は杭打ち機の稼働状況を調べるためである。稼働空白日を探して「8月25日から30日までは我が社の物件現場だ」と必死でマークを入れるそうだ。それだけ世の中、仕事が多忙。杭打ち下請け業者は我が世の春を謳歌しているのである。

 たしかに5年前までは杭打ち業者も単価を叩かれ叩かれ厳しい局面に追い込まれていたことは事実だ。ある杭打ち業者が本音を披露する。「5年前までは何時、廃業するかを悩んでいた。フォローの風が吹きだしたのはこの5年くらい前からである。率直にいえば現在、儲かっています」と笑みをこぼす。世の中、仕事は沢山あるが、施工力が萎んでしまい元請けのゼネコンさんは段取りつけるのが大事だ。下請けさんに頭を下げて頼み込む始末。まさしく請ける下請けさんの力が強い下剋上の世相となっている。

 建設業界では永い間、下請けさんたちが単価をいびられ苦しい状態が続いた。その責任の一端がゼネコンさんにあったとしてもこの杭ブローカー・末広産業の横暴を許すわけにはいかないでしょう。地場ゼネコンさん!!お人好しもほどほどにしたらいかかですか!!今後の弊社による追及の展開次第ではブローカー・末広産業をお使い遊ばされるとゼネコンさんたちも元請けとして立場上、法令に触れることにもなりかねませんよ。皆さんたちが一声をあげれば行政指導は一夜にして豹変します。

利益捻出の根拠は無数の現場処理

siryou_s 末広産業(株)の財務データ

 杭打ちブローカー・末広産業(自称・商社)の決算書を参照して頂きたい。このブローカーの業績が進展しだしたのは5年前からである。2015年3月期19億20,481千円、粗利1億61,059千円、営業利益74,821千円、経常利益74,366千円、純利益47,308千円である。利益率は粗利8.39%、営業利益3.89%、経常利益3.87%、純利益2.46%となる。よくぞまあ、ブローカーがこれだけの利益を出すものだ。【自称・商社】が粗利8.39%を確保できたことに驚く。5%で良いはずであるが――。

 賢明なゼネコンの皆様方は自分の建設業に置き換えられて計算されるはずです。「この経常利益74,000万円を計上するには完工高が最低20億円必要だな」と弾き出すでしょう。現在、弊社では【福岡地区ゼネコン市場調査】を取材中です。そこからピックアップしたデータから勘案すると完工高20億円、粗利率10%の2億円、一般管理費が1.5億円で手元残り5,000万円(経常利益)となりますね。あと収益額をあげるには業者との交渉努力で粗利をあげるしか道はありません。これこそが企業努力です。ところがブローカー・末広産業は軟弱なゼネコンさんにつけ込んで利益を収奪しています。官公庁の仕事の場合にはあなた方との価格交渉には一切、耳を傾けませんね。この構造の分析は後記するとしてB/Sから論証します。

 市役所の工事物件の場合にはまずブローカーは商社として営業にやってくる。ここで皆様方も一つ、クレームをつける必要があった。「商社として取引してもいいが、なぜ商社の貴社が第一次下請けに入るの?」という牽制球を投げればよかった。後の祭りかもしれないが。この力関係の具合でブローカー・末広産業は通常の商社価格の粗利(5%)を超える8%を確保することが可能になる。

 上記した件は高収益になる一部の要因しかならない。高収益の最大の要因は異常ともいえる現場数をこなしたことによるものだ。売上に対する一般管理費が異様に低いということである。上記したゼネコンの場合には20億円の完工高の場合には一般管理費が1.5億円前後必要とみられる。ところがブローカー・末広産業の場合は86,238千円しかない。どうして一般管理費を低く抑えることができるのか!!ここがポイントになる。

 ブローカー・末広産業には現場監督要員が5名いる。15年3月期施工数1,378件、1人頭年間275件こなすことになる。真面目に現場監督すれば不可能な数字である。現場管理を蔑ろにしなければできない業といえる。実質的な工事の遂行には第二次、第三次下請け業者が担っているのであろう。この現場管理責任を手抜きしてこそ19億円におよぶ完工高に到達したのである。自ずと完工高に対する一般管理費のウエイトは激減する。

 この現場実情を知ってか知らなくてかは判明しないが、役所はこれまで放置してきた。役所の責任は甚大である。この点は今後、厳しく追及していく。

 結論から言えば、【商社と工事業者の二枚舌】を上手く悪用して利益を収奪=税金収奪を行ってきたのである。ゼネコンさんの皆さんには【商社として近づく】、役所には【杭の第一次下請け業者】として食い込む。そして現場施工の責任の大半を丸投げする。本当の商社であれば1.378件の現場に納品することは可能だ。しかし、5人しかいない現場監督の規模の会社に第一次下請けとして責任管理ができるわけがない。1,378件の現場施工という実績は脱法行為抜きにして完遂はできないのだ。

(つづく)

 
(後)

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