2022年01月20日( 木 )
by データ・マックス

山口FG、臨時株主総会を12月24日開催~吉村取締役の解任決議案を上程

 山口フィナンシャルグループ(FG)は1日、【文書1】の通り、吉村猛前会長兼グループCEO(最高経営責任者)が進めていた「消費者金融アイフルと新銀行を設立する構想」について、検討を中止すると発表した。

 山口FGは10月14日、調査報告書を公表。それによると吉村氏は3月、もみじ銀行と北九州銀行を合併し、その空いた枠で個人金融を専門とする全国区の新銀行の設立を取締役会に説明せずにアイフルと合意。その内容は、借入額の上限に達するまでは利息だけの返済にとどめるという独自のローンだった。

 さらに新銀行のCEOには、吉村氏と親しいオリバーワイマングループ(株)日本代表パートナーの富樫直記氏を1億円以上の報酬で採用。その身内も採用する計画だったことが判明し、吉村氏を取締役へ降格させる役員人事が取締役会で承認された。10月14日の取締役会議では「取締役としての資質を有さない」として辞任勧告を発表したが、吉村氏は調査結果について納得できないと主張し、辞任勧告を拒否している。

 詳細については、「Net IB News」(10月18・19日付)の「山口FGが調査報告書を発表~吉村猛取締役に辞任勧告(前・後)」に掲載している。

 山口FGは【文書2】の通り、12月24日午前10時から、山口銀行本店8階講堂で臨時株主総会を開催すると発表した。

 議案は以下の通り。

 第1号議案 取締役吉村猛氏解任の件
 第2号議案 取締役(監査等委員である者を除く)1名選任の件

 なお、第1号議案の承認を受けたのち、その後任として曽我德將氏(山口FG専務執行役員・金融ユニット長)が候補となっている。

問われるコーポレートガバナンス

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 山口FGのガバナンスにおいて、吉村氏のほかの役員を無視する専横的な態度は数年前から続き、その資質について問題があったと調査報告書は指摘している。そうであれば、なぜ、5月21日の臨時決算取締役会議で吉村氏を解任する議案を提出し、6月25日に開催された株主総会で承認を得る動きをとらなかったのだろうか。

 問われているのは、経営陣が健全な企業経営を目指すための「コーポレートガバナンス」の欠如ではないだろうか。5月21日に吉村氏の解任を決議していれば、臨時株主総会を開催する必要はなかったからだ。

 地銀の経営が厳しさを増しているなか、地元企業および地元経済と密接な関係を築くことが求められているにもかかわらず、「むしろ取引先から白い目で見られている」(下関の不動産業者)という。筆者もわずかではあるが山口FGの株を所有しており、12月24日の株主総会に出席してその様子を見る予定である。

【文書1】新銀行設立に向けた検討の中止に関するお知らせ

【文書2】臨時株主総会開催日等及び付議議案の決定に関するお知らせ

▲クリックで全文表示(PDF)

【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】

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