フレキシブルオフィスのマルチブランド展開で、あらゆる層に最適なオフィスを提供
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日本リージャスホールディングス(株)
代表取締役 西岡 真吾 氏(聞き手:永上 隼人)
マルチブランド展開の強み
――複数のブランドを展開するリージャスですが、改めて各ブランドの特徴についてお聞かせください。
西岡 大きく3つのブランドがあります。エグゼクティブ層のお客さまを対象に高品質のサービス、高水準のプライバシー保護を提供しているのが「リージャス」です。各都市のランドマークとなるようなハイグレードなビルに、最先端のビジネス環境を備えた非常に静かで、オフィスというよりは高級ホテルのイメージに近い空間になっています。
「スペーシズ」は1階にイベントなどが開催できる共有空間を備えており、新たなコミュニティ形成の場としてもご利用いただけるコワーキングスペースです。コロナ禍で開催回数は減りましたが、これまでにヨガ教室やメイクアップ教室などが開催され、そこで新しい人的ネットワークが生まれていました。
「オープンオフィス」は、機能をシンプルにしたフレキシブルオフィスです。フルカラーコピー機、フルカラープリンター、インターネット回線など、仕事に必要なものが標準で装備されており、大切な資金を事業に充てることができます。また、無人運営を採用することで、お客さまの独立性と、低価格を実現し、お客さまは24時間業務に専念することができます。
このように、3つのブランドには明確な違いがあります。1ブランドだけでは、同業他社との競合が激しくなりますし、お客さまのニーズを満たせないケースが増えてくる。当社なら問い合わせがあった際に、ニーズに応じてフレキシブルにオフィスを紹介することができます。これは多ブランドを有している当社の強みです。
また、不況期などは契約のためディスカウントすることもあると思いますが、たとえばハイブランドしか持たない場合、大幅にプライスダウンしなければならない事態に陥る可能性が高まります。しかし、複数ブランドを展開していれば、相手が提示する予算に近い賃料のオフィスを紹介することができます。ディスカウントも、最小限で済ますことができるのです。
――国内において、フレキシブルオフィスでマルチブランド展開を行っている事業者は見当たりません。
西岡 多ブランド戦略を取ることによって、縦方向のプライスレンジをもてることは、成約率および割引率に対して非常に大きなインパクトを与えることができています。
これから再開発によってオフィス面積が増加していくなかで、いかにバランスを取っていくかが大切だと考えています。たとえば、博多駅近隣で1,000坪のオフィス面積を取得したとします。当社であれば、1棟のビルに1,000坪のオフィスをオープンさせるのではなく、500坪、300坪を博多口側に2棟、200坪を筑紫口側に1棟という具合に、立地やビルグレードを分散させ、それぞれに適したブランドを配置するという戦略がとれます。単一ブランドでは、このような戦略はとりにくいのではないでしょうか。
【文・構成:代 源太朗】
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