2024年04月19日( 金 )

良質な社会資本整備で未来につながる「夢と希望の実現」を

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第一復建(株) 代表取締役社長 藤山 勤 氏

第一復建(株) 代表取締役社長
藤山 勤 氏

「夢と希望の実現」目指す総合建設コンサルタント

 ──まず、御社の概要についてお聞かせください。

 藤山 当社は、戦災後の国土を復興させることを主旨として設立した社団法人復興建設技術協会の全国6支部のうちの1つの九州支部として、1946年10月に発足したのが始まりです。59年4月に(株)九州復建事務所として株式会社化したのですが、その後に全国での事業展開を進めていくなかで、72年1月に現商号の第一復建(株)となりました。あいにくコロナ禍のため、大々的なイベントなどは開催できませんでしたが、ちょうど昨年10月に創立75周年の節目を迎えたばかりです。

 当社は総合建設コンサルタントとして、主に国土交通省や県・市町村、NEXCOなどが発注する、道路やトンネル、橋梁、河川、港湾などの社会資本整備に関する基礎調査や設計・施工計画の策定、安全性の検討、施工管理などを行っています。また、大規模災害発生時の復旧・復興に向けての地質調査や測量、設計などのほか、災害に備えての防災点検や補修・補強、施設等の長寿命化といった「事前防災」の取り組みも行っています。

 現在は九州一円および関東や近畿・中部エリアなどの全国30カ所に支社および事務所などを構え、190名の社員が一丸となって、企業理念である「夢と希望の実現」を目指しながら、地域に暮らす人々の安全・安心のための社会資本整備に努めているところです。

国土強靭化に通じる3本柱で多様化する社会ニーズに対応

 ──自社の強みや特徴を、どのように捉えられていますか。

 藤山 手前味噌ではありますが、当社には構造・河川・砂防・沿岸・上下水道・道路・都市計画など、計画・設計部門の優秀な技術者がそろっているほか、計画・設計のための基礎資料を提供する「測量」「地質調査」分野も備えています。これによって、計画→調査→設計→施工管理→維持管理といったような、インフラ整備におけるスタートからエンドまでの一貫した実施体制を整えている点が、総合建設コンサルタントとしての当社の強みだと自負しております。

第一復建(株)    また、旧・復興建設技術協会の各支部を前身とする建設コンサルタント会社が、当社も含めて全国に6社あります。この復建6社間では、現在も技術情報交換などの交流を行うほか、有事の際の応援・協力体制ができています。たとえば、東日本大震災の際には、(株)復建技術コンサルタント(宮城県仙台市)の応援に当社を含めた5社が駆けつけ、連携して被災した公共施設の復旧業務にあたりました。そこで得られた6社間の支援体制や経験・ノウハウなどが、熊本地震で被災した橋梁や益城町の宅地の復旧復興設計で生かされていますし、当社以外の5社からも強力な助っ人として支援やアドバイスをいただきました。この復建6社の全国的なネットワーク体制は、他社にはない当社ならではの大きな強みだと思っています。

 ──建設コンサルタント業務を遂行していく際には、とくにどのようなことに留意されていますか。

 藤山 当社では10数年前から、事業運営の中心に「防災・アセット・まちづくり」の3本柱を据えて業務にあたっております。「防災」は文字通り災害を防ぐことで、「アセット(マネジメント)」は社会資本の長寿命化のために定期的に維持管理を行っていくこと、そして「まちづくり」は安全・安心かつ快適な未来に続く都市空間の創出を行っていくことです。これら3つの柱のいずれもが、社会資本整備による人々の安全・安心な暮らしの実現につながっており、現在、国策で進められている国土強靭化にも通じるものだと考えています。

 やはり我々のような建設コンサルタントは、社会資本の整備・活用に係る知的サービス業であり、多様化する社会のニーズに対して、熟練した業と最新の技術の両輪で応えていく必要があります。そのために技術の研鑽および技術革新への取り組みを怠ることなく進めるとともに、品質の確保にも努めていかねばなりません。

【坂田 憲治】


<プロフィール>
藤山 勤
(ふじやま・つとむ)
1958年9月、長崎県雲仙市出身。西南学院大学経済学部卒業後、81年4月に第一復建(株)へ入社し、総務部に配属。2008年10月に執行役員事業管理部長に就任後、取締役常務執行役員管理本部長、取締役専務執行役員管理本部長を経て、20年9月に代表取締役社長に就任した。


<COMPANY INFORMATION>
第一復建(株)

代 表:藤山 勤
所在地:福岡市博多区上牟田1-17-9
創 業:1946年10月
資本金:1億円
URL:https://www.dfk.co.jp

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