良質な社会資本整備で未来につながる「夢と希望の実現」を
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第一復建(株) 代表取締役社長
藤山 勤 氏「働きやすい会社」から「働きがいのある会社」へ
──業界としての課題は何でしょうか。
藤山 国土交通省では2023年度までに、小規模を除くすべての公共工事でのBIM/CIMの原則化に向けて動いています。大手であれば問題ないのでしょうが、中小規模の会社ではBIM/CIMを導入・活用して業務を遂行していくためには、ハード・ソフトともに負荷がかかってしまいます。こうしたDXを進めるうえでの障壁解消は、業界における喫緊の課題の1つだと考えています。
また、建設業界全般にいえることでもありますが、高齢化が進む一方で若者の入職者数が減っており、後継者の育成および人材の確保が喫緊の課題となっております。DXなどによって仕事そのものの効率化や業界の「働き方改革」を進める一方で、若者が入ってきたくなるよう、業界の魅力をきちんと伝えていく取り組みも重要なのではないでしょうか。
──御社の今後の展望についてお聞かせください。
藤山 先ほどのDXについては、当社においてもRPAなどはある程度導入が進んでいますが、BIM/CIMはまだまだです。視野を広げた展開が必要であるため、社内の保有能力・経験だけでなく、先ほどの復建6社も含めた社外との協力関係の下に模索していきながら、DXに乗り遅れないように努めていきたいと思っております。そのために、3カ年事業計画では新たに年間1億円を投資していきます。
また、当社でもこれまでCSR――いわゆる地域貢献活動には積極的に取り組んできましたが、今の世の流れとしてSDGsに資する取り組みは欠かせません。先ほどの「防災・アセット・まちづくり」の3本柱に、さらに「グリーン」という新たな柱を加えていくことも検討しながら、より良い社会資本整備への貢献を行っていきたいと思います。
そして、会社が成長していくうえで何より大事なのは、支えてくれる社員1人ひとりの存在です。当社では、テレワークや時差出勤、子育て支援手当の充実などの「働き方改革」には従前より積極的に取り組んでおり、「働きやすい会社」であることに関しては大手にも負けていない自負はあります。しかし、これからは社員の成長を見据えて、「働きやすい会社」を超えた「働きがいのある会社」へとシフトしていかねばなりません。社員皆が仕事のなかで生きがいを感じ、社員とその家族の「夢と希望の実現」につなげていける、そのような会社を目指していきます。
(了)
【坂田 憲治】
<プロフィール>
藤山 勤(ふじやま・つとむ)
1958年9月、長崎県雲仙市出身。西南学院大学経済学部卒業後、81年4月に第一復建(株)へ入社し、総務部に配属。2008年10月に執行役員事業管理部長に就任後、取締役常務執行役員管理本部長、取締役専務執行役員管理本部長を経て、20年9月に代表取締役社長に就任した。
<COMPANY INFORMATION>
第一復建(株)
代 表:藤山 勤
所在地:福岡市博多区上牟田1-17-9
創 業:1946年10月
資本金:1億円
URL:https://www.dfk.co.jp- 1
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