2022年06月26日( 日 )
by データ・マックス

業務を圧迫する作業はロボットに一任 RPA導入支援で企業価値を高める

(株)オルトロボ 代表取締役 野下 主税 氏

(株)オルトロボ
代表取締役 野下 主税 氏

単なる「ロボットの導入」ではなく、
社員の意識を変える契機にも

オルトロボ ──貴社の事業を教えていただけますか。

 野下主税氏(以下、野下) 当社は2018年9月の設立より、RPAを軸に活動を続けてきました。RPAとはロボティック・プロセス・オートメーションの略で、ソフトウエアロボットによる業務自動化の取り組みや、そのロボット自体を表します。RPAの導入に適した業種はさまざまで、不動産や金融機関、士業、行政などがあり、反復や大量処理が必要なものや複数のアプリケーションにまたがって作業が必要なものなど、業務を圧迫していた膨大な作業をロボットに一任することで、これまで手を付けられていなかった創造的な領域に踏み出すことができたり、残業時間の短縮を図ったりすることができます。

 業務効率が上がるだけでなく、「どの仕事ならロボットに任せられるだろうか」と、これまで疑いなく行ってきた業務と改めて向き合い、より良い方法を見つけようとする意識改革にもつながったという話もお客さまより頂戴しています。これは思わぬメリットだったのではないでしょうか。

オルトロボ ──RPAとはどのようにして出会ったのですか。

 野下 当社を設立する前、私は東京でSEや業務改善コンサルとして働いてきました。その当時の日本はちょうど「働き方改革」という言葉が生まれ、その時流が社会に浸透し始めたころ。当時、海外で普及し始めていたRPAは非常に親和性が高いものでした。私は業務改善の仕事を行っていたこともあり、日本でのRPAの草創期から触れることができていました。たった1、2年で大きく普及が進んでいったことを受け、私はこのRPAが今後、東京をはじめとした首都圏の大企業だけでなく、地方都市の中小企業にも取り入れられていくのではないかと考え、これがビジネスの萌芽となって現在の姿に至ります。

「情報格差による不利益をなくしたい」

オルトロボ ──東京で働かれていたにもかかわらず、福岡で起業された理由は何でしょうか。

 野下 これには2つの理由があります。1つ目はRPAの知名度が低かったことです。前述したように、新しい概念や事物に敏感な首都圏の大企業にはRPAが早く浸透しましたが、それ以外の企業においてはまだ知られていませんでした。しかし、裏を返せばビジネスのホワイトエリアであるということ。進出のチャンスがあると考えました。

 もう1つは、設立メンバーが同じ課題を感じていたことがあります。私を含め、設立メンバー3人は全員地方出身者です。全員が東京でIT関係の仕事をしていたのですが、その仕事のなかで、首都圏と地方との間で情報に関する知識や情報量の格差を感じていました。知っているか知らないかで大きな違いを生むこともあり、このもったいなさを解決したいと切望していました。

 とくに、後者に関しては福岡以外の都市でも実現可能なことではあったのですが、ITに対する基盤が築かれていたこと、行政による創業支援が積極的に行われていたことなど、当社がスタートするために良い材料がそろっていたことからこの福岡の地を選びました。

オルトロボ ──貴社の今後について教えていただけますか。

 野下 「法人の業務効率化」、そして「首都圏と地方の情報リテラシーの格差を埋める」というミッション遂行のため、活動してきました。ご利用いただいたお客さまからの紹介で新しい顧客獲得にもつながっており、ありがたいことに、徐々に売上を伸ばすことができています。今後は、(1)RPA、(2)RPA以外のシステム開発やコンサル、(3)CRM(Salesforceやkintoneなどの顧客管理システム)の導入支援、(4)Power Platform(パワープラットフォーム)の導入支援という4つの柱をつくり、それぞれに固定リソースを設けたいと考えています。そのために現在は求人に力を入れており、人員の増強を図っています。

 中小企業の変革が社会全体の変革へとつながっていきます。そのお手伝いができるよう、1つひとつの事業を大切に進めていきたいです。

【杉町 彩紗】


<COMPANY INFORMATION>
所在地:福岡市博多区比恵町4-17
設 立:2018年9月
資本金:300万円
TEL:092-482-8550
FAX:092-482-8551
URL:https://altrobo.co.jp


<プロフィール>
野下 主税
(のげ・ちから)
鹿児島県出身。立命館大学法学部卒後、大手銀行で法人営業を担当。退職後、IT業界でSEや業務改善コンサルタントなどを歴任するなかでRPAに出会う。当時、東京の大手企業のみが取り入れていたRPAが今後は地方の中小企業にまで波及していくと考え、2018年9月に福岡で(株)オルトロボを設立した。

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