2024年04月27日( 土 )

「いますぐ客」を捨てて「潜在客」にアプローチしよう

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「いますぐ客」を捨てて「潜在客」にアプローチしよう

 今回は、「潜在客」と「顕在客」についてお話しします。「潜在客」とは、その名の通りニーズが潜在している、つまり顧客が自分の欲求に気づいてない状態です。一方の「顕在客」とは「いますぐ客」のことで、顧客が自分の欲求に気づいている状態です。つまり「潜在客」とは、逆の状態を指します。

 多くの企業は、「顕在客」向けに広告をつくります。「今欲しい!」というお客さまにアプローチするほうが、成果は出やすいからです。その反面で、競合が多いことから、広告単価は高騰します。

 なので、おススメは「潜在客向けマーケティング」です。住宅業界を例に出して解説してみましょう。

 「潜在客」は、今すぐに家が欲しいとは思っていません。ただ、「子どもも大きくなってきて手狭だな~」「子どもが小学校に上がるけど、学区が気になっているんだよな」程度は考えているでしょう。そのようなニーズに対して、「陽あたり良好!坪○万円」や「住宅完成見学会」「建売住宅分譲中」といった文言は適切だといえるでしょうか?

 そもそも潜在客の場合は、それほど住宅に深く興味をもっておらず、「完成見学会」と言われてもピンと来ません。「潜在客」向けに刺さる広告とは、もっとゆるいものです。恋愛に置き換えてみればわかりやすいですが、会っていきなり「好きです!結婚してください!」とはいきませんよね?まずは自分を知ってもらい、信頼関係を構築していくはずです。住宅業界のマーケティングでも、「潜在客」に対して「知ってもらうこと」から始めましょう。

 その手法として、ネットなら「SNS」「YouTube」「バナー広告」、アナログなら「のぼり旗」「現地横断幕」などがありますが、SNSで「建売住宅分譲中」という投稿をしても、効果は出にくいでしょう。YouTubeで住宅設備を案内する場合も同じです。

 潜在客向けにYouTubeで宣伝する場合、最初にお話しした「子どもも大きくなってきて手狭だな~」「子どもが小学校に上がるけど、学区が気になっているんだよな」といった課題に対して、その解決に役立つようなコンテンツを投稿することが重要となります。

 たとえば、「住宅会社が教える!子どもが小学生になったらまずやることBEST3」とか「住宅会社しか知らない!福岡市で良い学区3選」というコンテンツはいかがでしょうか?のぼり旗や横断幕の現地反響ツールも同じです。

 その際、1つだけ注意点を!「潜在客」向けのマーケティングは、とにかく時間がかかります。即効性はないので、気長に取り組んでくださいね。当社のYouTubeも「潜在客」向けに気長にやっていますので、ご参照ください。

▶YouTube「モリアゲチャンネル」


<プロフィール>
山本 啓一
(やまもと・けいいち)
1973年生まれ。大学に5年在学し中退。フリーターを1年経験後、福岡で2年ほど芸人生活を送る。漫才・コントを学び舞台や数回テレビに出るがまったく売れずに引退。27歳で初就職し、過酷な飛び込み営業を経験。努力の末、入社3年後には社内トップとなる売上高1億円を達成。2004年、31歳でエンドライン(株)を創業。わずか2年半で年商1億2,000万円の会社に成長させる。「エッジの効いたアナログ販促」と「成果が見えるメディアサービス」でリアル店舗をモリアゲる「モリアゲアドバイザー」として、福岡を中心として全国にサービス展開中。

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