2022年08月20日( 土 )
by データ・マックス

【BIS論壇No.385】ミラクルエイジファッションショー

 NetIB-Newsでは、日本ビジネスインテリジェンス協会理事長・中川十郎氏の「BIS論壇」を掲載している。
 今回は6月25日の記事を紹介する。

 「ミラクルエイジファッションショー」が25日、東京・新橋のヤクルト本社ニッショーホールで開催された。同ファッションショーに最高齢のモデルとして出場するという、BIS顧問の岡部ともよさんに招待され、参加した。

ミラクルエイジファッションショー 筆者はかつて商社時代に、イタリアンファッションを新宿伊勢丹に、フランスファッションシューズ、シャルル ジョルダンを池袋西武百貨店に、フランス絵画をプリンスホテルの西武PISAに、ニューヨーク・カジュアルスーツやファッションジュエリーを近江絹糸銀座ショップに、デンマークのエロフハンセン社の家具を松屋銀座店などに紹介した。そうした経緯があり、ファッションにはかねがね興味をもっている。

 年配者を中心とし、しかもファッション素材に古い日本の着物を再生して用いていると聞いて、昨今話題になっている国連主導のSDGs(持続可能な開発目標)とも関連していることから、強い興味をもって参観した。

 世界で最も急速に高齢化が進んでいる日本のシニアファッションショーを主宰する「美・JAPON代表理事」の小林栄子さんによると、シニアを主体にタンスに眠っている古い着物を現代的に蘇らせ、未来へとつなぐショーにしたいとの趣旨だ。町田市の高齢者福祉課からの要請をきっかけに、この企画はスタートしたという。

 「年齢に関係なく、人は変れる」とのコンセプトの下、シニア世代に輝く場を提供したいとの思いで、21年前にこの高齢者ファッションショーを始めたという話に深い感銘を受けた。高齢のモデルさんたちは、12回におよぶウォーキングのレッスンを受けているという。

 「タンスに眠ったままの着物に新たな風を吹き込み、日本の着物を中心に日本の文化を国内外にお届けしたい」という熱意の下、国内のみでなく、ニューヨークやパリなど世界15カ国、国内では東京だけでなく、京都、鎌倉などでも多くの人々を魅了してきた。

 かつて工業製品の輸出で世界を風靡した日本は、中国やインドをはじめとするアジアなどの国々に製品輸出で追い上げられている。今後の日本の生きる道は、文化を載せた製品や、映像、音楽、絵画など、日本の文化を主体に世界への発信を強めることである。その意味で日本の着物文化、食文化、古典芸術の能楽・和太鼓・琴・三味線などを含めた日本文化を世界に広めたいという小林さんの構想には、全面的に賛意を表したい。

 日本ビジネスインテリジェンス協会も同協会文化部会を通じて、国内外において日本文化の宣伝に向けて、小林さんの「美・JAPON」に微力ながら協力していきたいと、心を新たにした一夜であった。


<プロフィール>
中川 十郎(なかがわ・ じゅうろう)

 鹿児島ラサール高等学校卒。東京外国語大学イタリア学科・国際関係専修課程卒業後、ニチメン(現:双日)入社。海外駐在20年。業務本部米州部長補佐、米国ニチメン・ニューヨーク開発担当副社長、愛知学院大学商学部教授、東京経済大学経営学部教授、同大学院教授、国際貿易、ビジネスコミュニケーション論、グローバルマーケティング研究。2006年4月より日本大学国際関係学部講師(国際マーケティング論、国際経営論入門、経営学原論)、2007年4月より日本大学大学院グローバルビジネス研究科講師(競争と情報、テクノロジーインテリジェンス)

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