2024年06月23日( 日 )

県議選早良区・後藤事務所の長い夜~統一選こぼれ話7

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 昨夜、接戦となった県議選早良選挙区にて、後藤香織候補(43歳、立民)がみごと続投を決めた瞬間に立ち会った。

 自らもかつて非正規雇用の過酷を味わい、かつ、いまや3人の子どもを育てる女性の1人として、子育て世代の切実な声をつなぎ、県政に反映させる活動に邁進してきた後藤県議。応援に駆けつけた支援者たちも、その大半が女性である。

 午後8時に投票が締め切られたのち、当選の開票結果が出るまでの4時間、選挙事務所はまさに緊張の連続だった。

 ほかの選挙区で次々と当確・当選の第一報がなされるなか、早良区は「開票率0%」の状態が続く。午後10時59分、いきなり開票率82%で速報が出るも、その時点では、大田満候補(56歳、自民)が1万7,000票で1位。以下、後藤候補の1万5,500票、新開昌彦候補(65歳、公明)の1万4,500票、古川悠哉候補(39歳、無)の1万2,500票と続く。残る18%、約1万3,000票のゆくえを案じつつ、さらに2時間、事務所は張り詰めた空気に満たされた。外の寒さとは対照的に、事務所内は暖かく空調が効いていたが、そんな現場の緊張感が1記者にも伝播したか、2度ほど熱いコーヒーを求めに走った。

 そして、日付が変わる直前、わっと歓声が挙がる。後藤候補が2万42票(28.2%)を集めての、トップ当選の報だ。深夜までにおよんだ応援の疲れも吹き飛んだように、駆け寄る支援者たち。花束に埋もれて涙ぐむ後藤候補。大田候補は1万9,124票(27.0%)の2位、新開候補は1万6,883票(23.8%)の3位となり、こうして早良区選出の県議が決まったのだった。

 今回の県議選では、選挙前は7人(全体の8.5%)にとどまっていた女性議員が増えるのかがとくに注目されていた。福岡県議会では昨年6月、全国で初めて、議員や候補者らに対するハラスメント防止を目指す条例が成立していたからである。また、福岡県は昨年(2022年)、子どもの出生数が3万6,999人で過去最小を記録したこともあり、早急の子育て対策が叫ばれていた。後藤県議のトップ当選は、そうした二大関心のまさに当事者の議員としての、1期4年間の活躍が区民らに評価され、かつ、さらなる期待を寄せられたことを示している。

 福岡県議を7期も務め、今期限りでの引退を表明していた古川忠氏の息子・悠哉候補は、中間速報からあまり票を伸ばすことができず、1万4,902票(21.0%)で落選した。世襲議員に対する世の目が厳しくなっているうえ、父の忠氏は昨年、旧統一教会との関係が指摘されているいくつかの関連団体の行事に、参加費として政務調査費を充てていたことが明らかになっていることも関係したはずだ。

【黒川 晶】

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