2024年07月13日( 土 )

【まるの会・一條氏のコンサル資質に疑義(3)】一條氏セミナーの実態(読者投稿)

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 今回は、「【まるの会・一條氏のコンサル資質に疑義(2)】なれ合いの訴訟へ発展か?」に関する読者の意見を紹介する。

 10年位前でしたでしょうか、友人やお客さまから、まるの会の話を耳にするようになりました。時を同じくして、まるの会のセミナー案内をいただき、向学の一環として話を聞きました。そのセミナーでの一條氏の印象は、今でも強く残っています。

 とくに印象に残っているのは一條氏が使う「和僑」という言葉でした。聞き慣れない「和僑」という言葉の説明では、私の記憶に間違いがなければ「華僑は世界に散らばり、より良い情報を求めてお金持ちになっている。世界には良い投資案件が多くある。日本だけに固執するのはいかがなものか。日本人も華僑のように、海外にネットワークをつくり、お金持ちになることができる」といった内容であったと思います。

 当時は、高金利を求める日本の個人投資家たちに対して、投資コンサルを名乗る業者が、日本から撤退したHSBC(香港上海銀行)の香港口座を開設するためのツアーを組んだり、オフショア市場へ案内したりすることをはじめとして、高度経済成長期の日本のような右肩上がりの不動産価格を背景とした北米不動産への投資情報が、都心から地方へ広がっていた時期だったと思います。

 一條氏のセミナーでは、「和僑」の話から始まった一連の投資話に対して、私の周りの席の御婦人たちからは「こんな良い話が世の中にはあるのね。私たちは何も知らなかったわ」といった声が聞こえて来ました。金融業界の末席に身を置く私が思うに、今でいう「適合性の原則(顧客の知識、経験、財産の状況、契約締結の目的に照らして不適当な勧誘を行ってはならないという原則)」に照らして、セミナーに集まった人たちが勧誘対象として不適格であることは明白でした。しかしセミナー後、一條氏は、その御婦人方の所に来られ「(海外投資を)しないことは、考えられない。富裕層は当たり前にしている」といった話をされていたことを覚えています。

 私が違和感をもったのは、話が終始「お金を増やすこと」を「目的」としていた点です。「方法、手法」として、海外の保険、債権、投資信託、不動産投資を「こちらのほうが金利(リターン)が高い」ことに終始した説明で、聞いている方々も、そこに興味、関心が集中して、肝心の「リスク」には気にも留めない様子でした。考えてみればそもそも投資経験が少ない日本人で「リスク」の意味を正しく理解している人は少ないと思いますので、無理もありません。

 最後は「投資は自己責任」の言葉が、参加者の耳にとまることなく消えていきました。早速申し込まれる方も多かったように記憶しています。

 改めて私がなぜ「和僑」という言葉にとくに印象が強く残ったのか考えますと、それは「華僑」を「中華思想」と結びつけて聞いたためだと思います。中華思想とは、自分たちこそが世界の中心であり、文化的にも最も高尚であり、それ以外は、野蛮な夷狄(いてき)であるという考え方です。異文化を認めず、調和も志向せず、一方的に相手を下位と見て隷属を求め、ともすれば、自分たちさえ良ければそれで良しと考えることになりかねない思想、行動です。

 江戸時代の思想家である山鹿素行が著した『中朝事実』にあるように、八百万の神の考えの元、異文化、異宗教を認め、大調和を望む日本こそ、世界の真ん中であるという意味で「中國」と呼ぶに相応しかろうと思います。こう考えますと、お金を増やすことは「手段、手法」に過ぎないはずです。では、「目的」は何かと真摯に顧みる姿勢が、もし一條氏や彼を信じた投資家連の方々に少しでもあったなら、一條氏がいう「和僑」の意味も、今回の結果も別のものになったのかもしれないと人知れず思うのであります。

雑記
 このセミナーの後、すでにご契約されていた友人やお客様、新たに相談された方々には、私の率直な感想を伝えました。申込みをとどまられた方、タイミングを見計らって解約された方、そうでない方と様々でした。また「実は契約していたのですが、どうしたら良いか?」と不動産投資を契約された方から、最近になって相談されたケースもあります。丸く収まることを心から願うばかりです。

(つづく)

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