2024年05月11日( 土 )

金融庁 ビッグモーターの保険代理店登録11月中に取り消す方針 大規模代理店では異例

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ビッグモーター    中古車販売大手ビッグモーターによる保険金の不正請求問題で、金融庁は14日、ビッグモーターに対し、今月30日付けで損害保険代理店の登録を取り消す方針を固めたことを明らかにした。

 金融庁は、保険業法に基づき、9月から今月10日までビッグモーターへの立ち入り検査を行っており、この結果を踏まえ、鈴木俊一金融担当大臣は「法律で求められる経営管理体制が構築されておらず、適正な保険募集を確保するための体制整備も行われていないことが確認された」と指摘。また、「保険会社との代理店委託契約がすべて解約される予定で、保険会社による再建に向けた支援も期待できないと判断した。11月30日をもって、損害保険代理店の登録を取り消す方針を固め、関東財務局からビッグモーターにこの方針を伝達した」と述べた。

 今月21日に関東財務局がビッグモーターに意見を聞く機会を設けるとしているが、実際に登録が取り消されれば、損害保険代理店に対する行政処分としては最も重い処分となる。

 業界関係者によると、「保険代理店登録取り消し処分は頻繁に行われているものの、大規模代理店の廃業はめずらしい。今後、自動車関係や銀行、企業内代理店など利益相反のおそれのある保険販売においては見直しが求められるだろう」としている。

【松本 悠子】

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