2024年05月14日( 火 )

巨瀬川流域緊急治水対策の実施計画がまとまる

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 7月の豪雨で甚大な被害が発生した巨瀬川流域(久留米市、うきは市)。その事態を受け国や福岡県、各市などが連携して取り組む「筑後川水系巨瀬川流域 緊急治水対策プロジェクト」について、このほど2024年度から概ね5年間で実施する事業の費用や内容を定めた実施計画が策定され、国や県などから公表された。

 プロジェクトは大きく、(1)氾濫をできるだけ防ぐ・減らすための対策、(2)被害対象を減少させるための対策、(3)被害の軽減、早期復旧・復興のための対策の3つを柱とし、流域における家屋などの浸水被害軽減を図る。費用は全体で約290億円を計上している。

 このうち(1)については河川整備では河道掘削、築堤、樋門・樋管整備、橋梁改築、護岸復旧などを行い、事業費は約254億円(国約133億円、県約121億円)となっている。河道掘削は約13万m3(立方m)(うち国約12万m3)で、築堤は約8.2km(同約3.9km)、樋門・樋管整備は17基(同7基)、橋梁改築は8カ所(同3カ所)が計画されている 。

 国の管理区間は筑後川との合流地点から川上の中央橋まで、県の管理区間は中央橋から高橋まで。このほか、砂防堰堤整備や筑後川の背水対策、山曽谷川など支流の対策、森林整備や未利用材の活用など治山対策、水田・ため池・水路の活用などにも取り組む。

【田中 直輝】

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