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2015年10月30日 11:16

ゆうちょ銀行誕生~九州の金融業界再編を検証する(6)

(3)信用金庫 (その2)
 次に九州の信用金庫(28)県別預貸金残高【表1】を見て頂きたい。

この表から見えるもの

・九州の人口は1,300万人をわずかに超えている。そのなかで、人口が509万人を超え、九州全体では36.4%の人口がある福岡県の信用金庫の預金残高は1兆6,804億円でトップ。
・2位は人口が165万人の鹿児島県で8,933億円。3つある信金が健闘している。
・3位は人口が178万人の熊本県で7,025億円。鹿児島県と熊本県で預金残高の順位が入れ替わっているのは、肥後銀行や熊本銀行の締め付けが厳しいことを物語っている。
・長崎県はたちばな信金(諫早市)1つしか信用金庫がない。第二地銀の九州銀行と同様に、第一地銀の十八銀行と親和銀行の熾烈な戦いが繰り返されていたことなどから、信用金庫が育たなかったものと思われる。
・宮崎県には5つの信用金庫がある。そのうち、預金残高が2,268億円ある高鍋信金(宮崎県児湯郡高鍋町)が健闘しているものの、宮崎信金(宮崎市)、南郷信金(日南市)、延岡信金(延岡市)、都城信金(都城市)は共に1,000億円以下となっており、今後の動静に注目が集まっている。

ゆうちょ銀行の民営化の影響について

・信用金庫も信用組合と同様に、中小企業や個人を会員の対象にしているが、人口の減少による地域経済の縮小の影響を受け、じり貧状態にあるのは変わらない。現在九州各県に28金庫もあるのは過剰と言えよう。
・預金残高412億円で最下位となっている日田信金(大分県日田市)の経常収益は912百万円。経常利益は81百万円。当期純利益は39百万円(15/3月期)となっており、ゆうちょ銀行の攻勢を受けるとさらに厳しい局面を迎えることになりそうだ。

 2007年1月9日、山口県内に地盤を持つ下関信用金庫(下関市)、吉南信用金庫(山口市)、
宇部信用金庫(宇部市)、津和野信用金庫(島根県鹿足郡津和野町)の4金庫が対等合併(法人格は下関信用金庫が継承)。山口県の全域および島根県西部に店舗展開する西中国信用金庫が誕生した前例がある。【表2参照】
 ゆうちょ銀行との競争最前線にいるのは信用金庫と言っても過言ではなく、ゆうちょ銀行に対抗していくには、今後近隣の信用金庫のみならず、県境を越えた広域の経営統合を進めていかなければ、生き残りは難しいものと推測される。

(つづく)
【北山 譲】

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