村上・田川市長、報道各社にセクハラ被害を訴える女性職員を提訴する意向を表明

 2日、福岡県田川市の村上卓哉市長は、部下の女性職員と「不倫」関係とされた問題に絡んで当該女性職員からセクハラ被害を訴えられている件について、報道各社に対して「今後の市政に対する決意表明」との文書を発表。女性職員に対して法的手段を取ることなどを明らかにした。

村上卓哉・田川市長が報道各社に公表した文書
村上卓哉・田川市長が報道各社に公表した文書

 文書のなかで村上市長は、「議会審査を通じて、私自身の立場が一層問われる状況になったことも、重く受け止めております」と述べたうえで、女性職員側の代理人弁護士の会見で「セクシュアル・ハラスメントにあたる」との指摘が公にされたことについて、「該当するような行為を行った事実は一切ございません」と否定した。

 田川市は当該問題についても第三者調査委員会による調査を予定している。文書において村上市長は、この調査に「全面協力する」と述べる一方で、「不当な主張が続けられている」として「自身の名誉回復のため、また今も支えて下さっている方々のため、提訴する考えに至り、その準備を進めてまいります」と述べ、訴訟を行うことを明らかにした。

 既報「福岡・田川市長『不倫』『セクハラ』問題での不信任案否決」の通り、田川市議会では村上市長に対する2度目となる不信任決議案が提出されたが、1度目の3月議会に続いて、4月30日の臨時議会でも賛成少数で再び否決している。

 今回の村上市長の女性職員に対する法的手段表明は、不信任案否決を受けたタイミングでの表明であり、報道関係者からは村上市長自身の説明を求める声も上がった。しかし、村上市長は記者会見を開かず、記者クラブに対して文書を発表したのみであった。

【近藤将勝】

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