【佐賀県】みやき町の未来へ─岡町長2期目の挑戦

 任期満了にともなう佐賀県みやき町長選挙は4月6日に投開票され、無所属で現職の岡毅氏が、無所属で元職の末安伸之氏を破り、再選をはたした。岡町長に2期目にかける思いを聞いた。

大型事業と改革の覚悟

岡毅氏    ──2期目に向けた取り組みについて教えてください。

 岡毅氏(以下、岡) 大きく3つあります。道路インフラの整備、大水害対策、そして学校をはじめとする公共施設の統廃合・再整備です。いずれも100億円規模の大型事業であり、私の2期目で本格的な基礎固めに移す考えです。

 ──まず、道路インフラ整備について聞かせてください。

 岡 みやき町には、経済効果を生むような大きな道が不足していると以前から感じていました。国道34号のバイパス化や町道の整備を進め、久留米・鳥栖経済圏との連携を強化しなければなりません。さらに、綾部スマートインター構想も検討しています。町の将来にとって夢のあるプロジェクトだと考えています。

 ──次に、大水害対策についてはいかがですか。

 岡 これまでは「水害対策は国や県の仕事」とあきらめる雰囲気がありました。しかし、私はお金をかければできるなら本気でやるべきだと思っています。毎年のように水害が発生し、町外に引っ越す高齢者も出ています。この現状を放置するわけにはいきません。

 ──公共施設の統廃合・再整備について詳しく聞かせてください。

 岡 小中学校の校舎は老朽化が進み、ずっと問題視してきました。みやき町には小学校が4校、中学校が3校あります。これらの学校施設をどう維持、リニューアルしていくか計画し、実行に移していくべきと考えます。これらは、合併した自治体として本来やるべき「宿題」だったと思います。

 ──これらの大型事業を推進するための財政面の考えは?

 岡 財政のスリム化とDX推進に本気で取り組みます。無駄な補助金や細かい交付金を見直し、ふるさと納税も、ばら撒き型ではなく、インフラ整備や町のブランディング向上に使う方針です。

 ──DX推進について具体的に教えてください。

 岡 現在の町行政は非効率な点が多すぎます。たとえば、決裁文書について庁舎間を車で運ぶ、庁舎間移動して打ち合わせをする、─これらはDXですべて改善できます。リモート会議や電子決裁を使えば、時間も経費も大幅に節約できるはずです。DX推進によって生まれる財源は、大型事業に優先的に充てたいと考えています。

 ──町の将来に向けた決意をお願いします。

 岡 これらの改革は簡単ではありません。しかし、みやき町の未来を良くするためには、今やらなければなりません。住民の皆さんと一緒に、覚悟をもって前に進みたいと思っています。

【内山義之】


<PROFILE>
岡毅
(おか・つよし)
1971年1月生まれ。95年3月、西南学院大学文学部国際文化学科を卒業。98年4月、北茂安町に入庁し教育委員会教育課に配属。その後みやき町教育委員会社会教育課、総務部企画調整課長などを歴任。2021年4月、みやき町長選挙に初出馬し当選。25年4月、町長選挙戦を制し、現在2期目。

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