LPガス容器事業者へ登録取消し処分 刑事告発も

 福岡県は7月31日、LPガス容器の定期検査において耐圧試験を行わずに合格と判定したとして、大内田産業(株)(本社:福岡県飯塚市、大内田仁嗣代表)の容器検査所登録を取り消す行政処分を行った。合わせて、同社および代表者を高圧ガス保安法違反容疑で福岡県警に刑事告発した。県によると、告発は同日付で受理された。

 処分の対象となったのは、飯塚市平塚に所在する同社のLPガス容器検査所。同検査所では、法令で義務付けられている5年ごとの耐圧試験を実施しないまま、容器を「合格」として出荷していた。県および県警の調査によれば、対象となる容器は過去5年間で約8万5,000本に上る。

 出荷された容器は、福岡県内のほか、佐賀、長崎、大分、熊本の各県における一般家庭や事業所などに広く納入されていた。加えて、検査記録の電子帳簿を改ざんすることで、県の立入検査を長期間にわたり免れていたことも明らかとなった。

 現在、福岡県内の容器については緊急点検(目視による外観検査・ガス検知器などを用いた漏洩検査)が完了しており、現在までに異常は確認されていない。

【若松大生】

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