川内原発の設置許可取消を求めた住民訴訟、福岡高裁も請求棄却

 27日、九州電力(株)が鹿児島県薩摩川内市に設置する川内原発1、2号機について、住民らが設置許可の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が福岡高等裁判所で言い渡された。

 判決で福岡高裁の松田典浩裁判長は、2019年の福岡地裁における一審判決に続いて、住民らの請求を退けた。

 住民らは、原子力規制委員会が同原発について新規制基準に適合しているとして設置許可を認めたが、周辺にある阿蘇山をはじめとする火山リスクの検討が不十分だとして訴えていたもの。

 規制基準は11年の福島第一原発の事故を受けて見直されたが、新基準下で設置許可の適法性をめぐって高裁の判断が示されたのは今回が初めてとなる。

【寺村朋輝】

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