【BIS論壇№497】第8回国際伝統・新興医療融合協会国際会議を本日開催

 NetIB-Newsでは、日本ビジネスインテリジェンス協会理事長・中川十郎氏の「BIS論壇」を掲載している。
 今回は9月24日の記事を紹介する。

 世界的な心臓外科医NY医科大学教授・故廣瀬輝夫先生の要請で、2018年11月、日本ビジネスインテリジェンス協会(BIS)に「平成日本伝統医療新興医療協会」(現・「国際伝統・新興医療融合協会」を創設した。今年は創設7年になるが創設以来毎年継続して開催している「国際伝統・新興医療融合協会」第8回国際会議を9月24日に第一衆議院議員会館で開催する。廣瀬輝夫先生は日ごろ、漢方薬、アーユルベーダ、ヨガ、鍼灸(しんきゅう)、気功、化学療法、種々の科学物質服用が健康保護増進に広く使用されており、伝統医療の近代化と新興医療の発展に寄与するために本協会を設立すると設立の目的を強調しておられた。

 さらに協会としては新興医療の効果測定とともに伝統医療も旧態から脱却することを補助することの重要性を強調。近代医療では不定愁訴(ふていしゅうそ)、緩和医療、化学療法と放射線療法の副作用、精神療法では化学的治療、精神分析、分子標的薬などによる治療薬が使用されているが、治療のための通院や入院を必要とし、効果も不明で副作用も多く、生活習慣病には伝統医療や新興医療によって自己免疫を向上させ、動脈硬化症、高脂血症、糖尿病、脳卒中、末期慢性腎炎を予防する効果があり、精神的治療にも有効である。禅瞑想や薬膳および生薬投与が効果を示すことがあると主張しておられた。

 このような理念に基づいて、廣瀬先生の御指導のもと、2018年11月に国際伝統・新興医療融合協会が発足した。同協会設立の目的は東洋の全身的医療と西洋の各臓器および精神を融合し、総合的医療を確立することで、人類の7割が依存している民族伝統医療の近代化を目的に故・廣瀬輝夫先生が設立されたものである。東洋医療では心身統一のための禅瞑想、中医学の気功、インド医学のヨガがあり東洋の日本漢方、中医学、インドのアーユルベーダと西洋医療を融合するには共通の医学用語が必要であると廣瀬輝夫先生は生前主張しておられた。

 22年春にはWHO(世界保健機構)がインド・グジャラート州ヤムナガールにグローバル伝統医療センター(GCTM=Global  Centre for Traditional Medicine) を設立。未病を含む身体、精神のトータルヘルスケア研究が進むものと思われる。中国浙江省には中国・中医学研究所が設立され、中国伝統医療によるガン対策への本格的な研究が開始されたという。 

 かかる情勢下、25年の第8回国際伝統・新興医療融合協会国際大会を関係各位のご尽力で9月24日に開催することになった。米国からは細胞医学の権威者、Ozarkar博士、インドメディカル・ツーリズムについてTexasのMita Burke女史、スイスからは抗高齢研究で有名なDietz 博士ご夫妻、国際融合医療会会長のChiola 博士、マケドニア伝統医療の研究家・Kolovski・Konimax社長、日本からは伝統医療・新興医療専門の先生方がご講演されます。

 オンラインを含め、国内外の90名以上の参加者各位に主催者として厚く御礼を申し上げます。


<プロフィール>
中川十郎(なかがわ・ じゅうろう)

 鹿児島ラサール高等学校卒。東京外国語大学イタリア学科・国際関係専修課程卒業後、ニチメン(現:双日)入社。海外駐在20年。業務本部米州部長補佐、米国ニチメン・ニューヨーク開発担当副社長、愛知学院大学商学部教授、東京経済大学経営学部教授、同大学院教授、国際貿易、ビジネスコミュニケーション論、グローバルマーケティング研究。2006年4月より日本大学国際関係学部講師(国際マーケティング論、国際経営論入門、経営学原論)、2007年4月より日本大学大学院グローバルビジネス研究科講師(競争と情報、テクノロジーインテリジェンス)。

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