元太宰府市長 芦刈茂
1、太宰府天満宮西高辻信良最高顧問の九博20年記念祝賀会でのお祝いの言葉
九州国立博物館が開館して20周年になるが、当初から目標はもう1つあって「アジア国際文化交流センター」設立というものがあった。しかし、こちらは実現できていない。「アジアに開かれた博物館」であると同時にアジア各国からの研究者が太宰府に滞在し、研修研究する活動を行えるようにするというものだが、そのための宿泊施設ができていない。それを今後の課題にしたいと発言された。博物館行きエスカレーターの手前に「福岡県アジア文化交流センター」の看板が立っているだけである。
アジアからさまざまな研究者、学生が太宰府に拠点を置き、研究生活を送る。その流れの歴史はアジアでの大きな柱になるだろう。福岡県、太宰府市にとっての大きな課題である。
2、楠田市政8年間への評価
① 就任当初3つの工程7つのプランを打ち出したが、市民参画の行政、まちづくりを自治会での市長との語る会を20回回ったところでやめた。各地域自治会の抱えた問題を聞くことは大きな役所での仕事である。なぜやめたのか?楠田市長は人を好き嫌いで判断する。好きな人の話は聞くが、嫌いな人に会うことはない。これは人間性の問題である。
② 外に出て話を聞くことをせずに、いろいろな表彰をされた生徒学生と一緒に写った写真で市の広報をつくる。市の広報が後援会ニュースのようだった。
③ 市政運営の大きな柱である「自治基本条例」を声の大きな人がつくった条例として尊重することなく無視した。議会で採択されたことの意義がわかっていない。また議会はそのことを問わなかった。市政運営の基本である。
④ まちづくりビジョンであげた課題が毎年コロコロ変わり、実行の反省から新しい課題になっておらず市長の思いつきの戦術レベルだった。その最たるものが松川でのスケートリンク設置である。この事業はまだ進めるのか?
⑤ 文化財課は「日本遺産」認定のときにパンフをつくったが、1回も市民向けの学習会は開催されなかった。担当者曰く「することがいっぱいあるから。あえてしなかった」筑紫地区の文化財課で最も日本遺産の活動がないのが太宰府である。また文化財課、古都保存協会、文化ふれあい館、太宰府館などの活動がバラバラである。
25年の梅花の宴のパレードのとき、菖蒲池の万葉碑の前で楠田市長は「日本遺産なんかいらん」と叫んだ。観光客の政庁跡への流れができていないと自分が問われているにもかかわらず反省がない。全国史跡協議会副会長としてあってはならない発言だった。太宰府市は日本遺産への取り組みが不十分だった。その結果が認定の取り消しになった。私たちは関連市町村の課長、館長を招き15回の日本遺産学習会に取り組んだ。しかし、西日本新聞は1度も取材に来なかった。
⑥ 老朽化した施設に対して、今後どうしていくかの議論がされるまちづくりの計画がなかった。社協、男女共同センター、老人いこいの家などの古くなった施設を「総合福祉センター」が1番の課題ではないか?県の衛生環境センターの払い下げも含め具体的な計画を立てなければならない。
⑦ 将来人口をどのように設定するのか?ここが決まっていないから政策が決まらない。私は人口8万人を目指す政策が必要だと考える。そのためには次の施策が必要と考える。
イ、令和8年から小中学校給食を無償化する
ロ、ビルの高さ規制をなくし20階以上のマンションを認める
ハ、西鉄二日市駅を筑紫野と共同で福岡南部の拠点ターミナルにする
ニ、出産、子育ての支援を充実する
⑧ 令和の年号が太宰府万葉集梅花の宴から決まったことに対して、楠田市長はまったく不十分なことしかできていない。中西進先生から学ばなければならないことは「万葉こども塾」である。子どもたちに対してふるさとに対する誇りを育て、万葉集を理解させる。万葉文化歴史館をどうするのか、もう令和7年も終ったが取り組めていない。
⑨ オーバーツーリズム対策ができていない。歴史と文化の環境税を見直し、1億の増収を図る。国際観光コンベンションビューローをつくり、多言語での道案内をする。太宰府では観光客はほったらかしである。おもてなしの心がない。
⑩ 楠田市長はSDGs、環境問題に取り組むことがなかった。議会で1度もSDGsの言葉を使ったことはない。秋の落葉を集め、どこかに集積し、堆肥づくりをすれば、燃料代が削減できる。
⑪ M-1グランプリに出るような不真面目なことをするから、職員が飲酒運転をしてしまう。スターになりたいなら市長を辞めた後やれ。
8年前、楠田市長を応援した市民は誰1人として今応援していない。裏切られた感がいっぱいである。私自身も三つ巴になる市長選挙に立候補せず楠田候補を応援した。私が立っていたなら対立候補が当選していただろう。それに対する感謝の気持ちはないし、1回面会しただけでまた連絡もない。
何よりも、市民と一緒にたくさんの感動をつくるような活動ができたのか? 市の職員を育てたか? 楠田市長は来春から九州大学法科大学院に通うらしい。法律を勉強するのではないだろうから、地方自治を学ぶことになるだろう。そこには「自治基本条例」制定を担ってくれた出水、嶋田教授がいる。彼らから何を学ぶのか?
まちづくり、人づくり、環境の問題、まったく楠田市政8年間では進まなかった。改めて楠田大蔵氏の政治力、人間力はこんなものでしかなかった。市政経験豊かな高原清新市長と新たな議会に大きな期待をかける。








