2022年05月25日( 水 )
by データ・マックス

アビスパ 今こそハードワークを!

サンフレッチェゴール前に迫るアビスパ<

サンフレッチェゴール前に迫るアビスパ

  J1のアビスパ福岡は5月29日、リーグ戦1stステージ第14節サンフレッチェ広島とホームのレベルファイブスタジアムで戦った。結果は、4-0で敗戦。この結果アビスパは、現在リーグ戦1stステージ2勝8敗3分勝点9の18位で最下位に転落した。

 雨の中悪天候にも関わらず、13,264人の観衆がレベスタに来場した。試合開始早々から、サンフレッチェが主導権を持った展開で、アビスパは防戦一方であった。18、31、36分にサンフレッチェに得点を献上し、3-0で前半終了。後半もサンフレッチェの勢いは止まらず、54分に4点目を決められ、一方アビスパは決定的な得点機会をつくることなくそのままタイムアップ。4-0とアビスパは、完膚なきまで叩きのめされる完敗となった。アビスパの4失点は、井原正巳監督が就任してからの体制で初めてだ。

 5月14日の湘南ベルマーレ戦から約2週間で5試合という過密スケジュールで、選手の疲労がピークであることは理解できる。酷な言い方だが、それは敗戦の理由にはならない。またそのようなことを、敗戦の理由にするアビスパの選手は、誰一人として居ないと確信している。だからこそ、サンフレッチェとの戦いは、“歯がゆい”という言葉に尽きる。

シュートを放つ城後寿選手<

シュートを放つ城後寿選手

ボール獲得を競う中村北斗選手<

ボール獲得を競う中村北斗選手

 サンフレッチェはディフェンディングチャンピオンであり、今シーズンのJ1の年間王者の候補の一つで、強豪であることは確かである。各所で、「選手個々の力量が一枚も二枚も上だ」という類の論評などが散見されるが、それを言ってしまえば何もない。当日の試合を見ると、それが問題ではない。大きな原因は、アビスパの持ち味であったハードワークが鳴りを潜めていたことである。アビスパは、試合の勝敗に関わらず、90分間全員守備、全員攻撃を実践するハードワークが、この試合においてはほとんど見られなかった。むしろサンフレッチェが90分間、闘志を前面に出して、身体をギリギリまで寄せてボールを奪い、パスをカットし、果敢に守り、縦横無尽に走るというハードワークで、試合を完全に支配していた。要するに「必ず勝つ」という意志が、パフォーマンスに現れていたのがサンフレッチェであった。

自陣ゴール前を守るアビスパ<

自陣ゴール前を守るアビスパ

 “格のちがい”などと酷評されたアビスパであるが、ここは原点回帰して、今一度持ち味のハードワークを前面に押し出した戦い方を行っていただきたい。ヤマザキナビスコカップ・グループステージ第2節(3月27日)に現在リーグ戦首位の川崎フロンターレに1-0で勝っている。(当時のフロンターレのメンバーがリーグ戦とは違うという見解が多数を占めるが)J1の強豪とされるチームに臆することなく対等に戦うことが出来るのである。フォーメーションのシステムの選択および戦法など同様に、選手一人ひとりがハードワークし、対戦相手を凌駕することである。長いシーズン、チームコンディションの波の上下動は必ずある。コンディションが芳しくない時ほど、チームポリシーに立ち返ることが肝要である。アビスパの原動力は、ハードワークである。6月2日の名古屋グランパス戦は、とても大事な一戦となる。“格のちがい”などという言葉が、今後一切出ないパフォーマンスを期待する。

【河原 清明】

 

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