2024年03月29日( 金 )

東ヨーロッパには何があるのだろう(20)

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自由記念碑

 1918年のラトビア独立戦争で犠牲になった兵士のために、32年に建てられたのが「自由記念碑」。またもや、誇りと独立と血の歴史の記念碑だ。

 1940年に始まったソ連時代には、この塔に近づくことは厳しく制限されていたという。その後、ソ連はこの塔を取り壊そうとしたが、何とかそれを免れ、87年にはここが独立運動の起点になる。その3年後には、念願の独立を果たした。その後まもなく、ソビエト連邦が崩壊する。

 しかし、ソビエトは今、ロシアとして完全復活している。そしてクリミア併合にみられるように、以前のような拡張路線に踏み出したようにも見える。リガからロシア国境まで300kmしかない。ロシアがその気になれば…。

 高さ42mの塔のてっぺんには、自由の女神が「自由」「独立」「主権」を表すかのように、3つの金の星を掲げている。不動の姿勢で儀仗兵が立つ前の広場は、車の通行が規制され、すぐ側にはたくさんの市民が憩う公園がある。

自由記念碑と市民が憩う公園<

自由記念碑と市民が憩う公園

平和な風景の陰には自由のために流された夥しい血の歴史がある<

平和な風景の陰には自由のために流された夥しい血の歴史がある

(つづく)

<プロフィール>
101104_kanbe神戸 彲(かんべ・みずち)
1947年生まれ、宮崎県出身。74年寿屋入社、えじまや社長、ハロー専務などを経て、2003年ハローデイに入社。取締役、常務を経て、09年に同社を退社。10年1月に(株)ハイマートの顧問に就任し、同5月に代表取締役社長に就任。流通コンサルタント業「スーパーマーケットプランニング未来」の代表を経て、現在は流通アナリスト。

 
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