『脊振の自然に魅せられて』モウセンゴケ(モウセンゴケ科)
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食虫植物として知られるモウセンゴケ(毛氈苔)は、水苔が育つような湿地に生息しています。背の低い植物で、茎はごく短く、地面から葉を放射状に出しています。ですから、これを捜すためには、湿地でひたすら下を向いて歩き回ることになります。
葉の先端は丸く、放射状のヒゲを出しています。このヒゲが、甘い香りのする粘液を出し、昆虫を呼び寄せます。これに惹かれて葉に寄ってきた小さな昆虫は、閉じるヒゲに捕らわれて、モウセンゴケの餌食になります。
この丸いヒゲは、朝日に輝いて宝石のようにきれいです。私はその光景に、三脚を添えマクロレンズを向けます。神秘的な光景がレンズに飛び込んできます。
納得のいくカットは撮れていませんが、この撮影のときは、なぜか可愛いモウセンゴケに惹かれます。なお残念ながら。実際に昆虫を抱えこんだ姿を見たことはありません。6月末から7月の初めには、背丈15センチほどの茎に白くて小さな花を咲かせます。花ビラが5枚の可愛い花は、食中植物には不釣合に思えるのです。
早朝の湿地では、平地では見られない湿原独特の植物や昆虫(トンボ)が生息しています。次回は、日本で一番小さいハッチョウトンボです。
2017年7月記
脊振の自然を愛する会 代表 池田友行関連キーワード
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