2022年01月24日( 月 )
by データ・マックス

下関ゴルフ倶楽部~消えた山口銀行の翳(中)

1.福田理事長が辞任へ

昨年9月に完成した下関ゴルフ倶楽部のクラブハウス(総額11億円)

 「ゴルフ半額プレー」の裁判が続くなか、山口銀行と親しい清水建設に発注した総額11億の新クラブハウスが16年9月に竣工。新規会員募集をしたが思うように集まらず、クラブハウス建設資金を西中国信用金庫から8億円(長期4億5,000万円/短期3億5,000万円)を借入れることになった。
 工事代金は11月30日に清水建設に支払われたが、まさに同じ日に「ゴルフ半額プレー」が結審し、福田理事長等4人は山口地裁下関支部から有罪判決が下されたのだ。

◆その判決を重く受け止めたのか。福田理事長は翌月の12月23日に開催された理事会に退任
を申し出。任期を1年以上も残し12月31日付で理事長を辞任している。

 この4人は広島高裁に控訴しており、3回の審尋を経ていよいよ来月11日(水)に判決の日を迎えるが、地裁の判決が覆ることはほとんどないと見られている。

2.暗雲漂う新執行部体制がスタート

 辞任した福田理事長の後任に中部代表理事が就任したが、理事長への就任は固辞し理事長代行に就任。理事長不在の下関ゴルフ倶楽部。まさにその経営が厳しいことを暗示しているといえるのではないだろうか。

 機関誌「八ヶ浜 夏季号」の目次に続く最初のページには、別掲の「平成29年度 役員」が掲載されている。この役員の表を見ると「ああ今年はこのメンバーか」で済むのかもしれないが、昨年の顔ぶれと比較してみると大きく変わっているのが分かる。

【表1】を見ていただきたい。昨年度の16年と17年度(平成29年度)の役員名簿である。

この表から見えるもの

◆昨年度までは福田浩一理事長だったが、17年度は中部哲二代表理事が理事長代行としてトップの座に就いている。もともと下関ゴルフ倶楽部は中部一族が開設したものであり、大政奉還と言えなくもない。ただ田中・福田理事長時代の杜撰な経営により厳しい資金繰りが続いており、中部理事長代行にとっては険しい船出となっているようだ。

◆昨年度は監事だった沖田哲義氏が理事に転出し、その後任監事に小倉國雄氏が就任。定時総会で承認されたものの、チェックする立場の監事が間を置くことなく理事への就任は、大きな問題なっている。この件を含め会員数の水増しや粉飾決算の疑義かあるとして、「下関ゴルフ倶楽部を愛する会」(住興信世話人)は17年3月30日に開催された「定時総会」の無効を、17年6月29日山口地裁下関支部に提訴。

 下関ゴルフ倶楽部は2つの裁判に関わることになり、中部理事長代行にとっては、さらに追い打ちをかける難問山積の経営に直面することになった。

◆監事の欄を見ていただきたい。昨年度の監事は、山本徹(西中国信用金庫会長)・沖田哲義(沖田法律事務所 所長)・西原克彦(ワイエム証券社長)の3名だった。

 しかし17年度は山本徹監事と、今年3月の定時総会で新しく選任された小倉國雄監事の二人になっている。沖田監事は理事になりその名はないが、西原克彦氏の名も消えているのだ。即ち山口銀行関係者が下関ゴルフ倶楽部の経営陣から全て手を引いていることが分かる。

(つづく)
【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】

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