2022年01月24日( 月 )
by データ・マックス

下関ゴルフ倶楽部~消えた山口銀行の翳(後)

山口銀行関係者の動きについて

【表1】下関ゴルフ倶楽部役員の理事会・総会の出欠状況について見ていただきたい。

この表から見えるもの

◆山口銀行が下関ゴルフ倶楽部から手を引いていく過程が見えてくる。昨年12月31日付で福田浩一理事長は任期途中で辞任したことは既に述べた。16年12月21日の理事会に山口銀行からの出向者である前田昌宏支配人と秋本和正事務局員(前支配人)の二名が出席している。

・しかし1月25日の理事会以降、秋本事務局員の名はなく退職。それ以降嘱託として時々顔を見せていたが、9月末で完全に手を引くと伝えられている。

・前田支配人は1月25日から3月30日の理事会までは出席しているが、3月31日付で辞任している。要するに下関ゴルフ倶楽部に常駐する山口銀行からの出向者は4月以降いなくなったことが分かる。

◆山口銀行関係者でただ一人役員として残っていたのは西原克彦監事だった。12月21日の理事会から5月の理事会まで毎月出席しているのが機関誌「八ヶ浜」に記載されている。しかし6月29日の理事会にはその名はない。

 1カ月半近く遅れて9月1日に会員に配布された「平成29年度 役員」の監事欄には西原克彦監事の名はない。この「平成29年度 役員」が6月末での人事であれば、西原氏は6月下旬に辞任したことになる。詳細は判らないが、いずれにせよ、6月下旬から9月1日までの間に辞任したのは確かといえよう。

 ただ問題は複雑である。西原監事の辞任。新任の小倉國雄監事は就任後も一度も理事会に出席していない。山本監事は16年12月21日に開催された理事会以降、5月25日まで約6カ月以上理事会へ出席していない。しかし6月29日開催の理事会に出席したのは、監事が一人も出席しなければ理事会は無効となるため、請われて出席したものと思われるのだ。しかし下関ゴルフ倶楽部の経営があまりにも悪化していることに気付いたというのが本音ではないだろうか。下関ゴルフ倶楽部に8億円の無担保融資をしてメインになった西中国信用金庫。今後どのように債権保全を図っていくかに周囲の注目が集まることになりそうだ。

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◆季刊誌「八ヶ浜 夏季号」の会員異動(個人会員、法人会員)に目をやると、法人登録退会者に「田中耕三」の名があった。福田理事長の辞任、前田支配人の退任、西原監事の辞任。下関ゴルフ倶楽部の経営に携わった山口銀行の関係者の名はすべて消えたことになる。

◆「下関ゴルフ倶楽部を愛する会」が14年10月15日、福田理事長、田中耕三前理事長等四人に対し約300万円の返還求める社員代表訴訟を山口地裁下関支部に提訴したことが引き金となり、下関ゴルフ倶楽部から山口銀行関係者が手を引くことになったのだ。

 筆者は偶然にも同じ14年10月15日、ある地方銀行の頭取交代劇をモデルに「実録頭取交替」を講談社から発刊した。『実録 頭取交替』は17年8月17日、新たに文庫本(定価800円/税別)として各書店で販売されている。今も毎日出勤している主人公の甲羅万蔵相談役(91歳)、古谷政治、北瀬俊樹には、今後はたしてどのような運命が待ち構えているのだろうか。

(了)
【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】

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