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2017年11月10日 16:03

多発する福岡県職員の不祥事 カギは過剰飲酒への早期介入(前)

 福岡県職員の不祥事が、8月以降急増している。すでに、昨年度より1人多い3人の職員が懲戒免職などの処分を受けており、昨年度の3倍以上の処分件数になることは確実だ。県は職員の不祥事を防止するため、研修などを中心に対策をとってきたが、効果について限界を露呈したかたちだ。

福岡県職員による不祥事が多発

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 福岡県職員の不祥事が、8月以降に急増している。8月中に3人の職員が処分されたのに加え、9月以降10月31日までに3人の逮捕者を出しており、今年度の処分件数が昨年度(2件)の3倍以上になるのは確実とみられている。

 県は先月末、続発する不祥事について謝罪会見を開き、この「異常事態」(県庁人事課)を食い止めるべく「研修内容を改善する」とした。同月17日には適正飲酒について幹部を対象とした研修会を開いたばかりだった。

 8月に処分された職員の処分理由は、道交法違反(酒気帯び運転)、男性浴場内の盗撮にからむ建造物侵入と長崎県迷惑行為防止条例違反、親睦会費着服(179万円)など。盗撮などの「破廉恥」犯罪に加えて、県が撲滅を訴える飲酒運転による処分者を出したことについて、県の担当者は「よりによって飲酒運転とは……。県民の信頼をまた損ねてしまった」と頭を抱える。

 担当者の頭にあるのは、2006年に海の中道大橋(福岡市東区)で起きた、飲酒運転が原因で3人の子どもの命が奪われた事件だ。事件を起こしたのが当時現役の福岡市職員だったことで、ゆるみきった風紀や公務員倫理の劣化について福岡市は厳しい批判を浴びた。

事件以降、福岡県は事故が起きた8月25日から1週間を「飲酒運転撲滅週間」とし、毎月25日も「飲酒運転撲滅の日」と定めてきた。ひとえに、2度と同じような惨い事件を起こさないという決意の表れだったはずだ。しかし、06年以降も県内公務員の飲酒運転事件は続いており、さらに率先して範を垂れるべき福岡県警職員ですら今年9月にはパトカーを飲酒運転して懲戒処分を受けている。

 じつは、9月以降に起きた県職員の不祥事3件についても、そのうち2件は飲酒行為が大きく関係していた。9月23日に、路上で女性を殴打した27歳の総合政策課・男性職員は事件当時かなり酩酊しており、取り調べに対して「(事件のことを)何も覚えていない」と話している。また、10月25日には50歳の県土整備部企画課・男性職員が、バスの中で女性の足を触った容疑で現行犯逮捕されているが、この時も男性職員は酒に酔った状態だった。

 県は、職員が飲酒によって引き起こす問題行動について、手をこまねいていたわけではない。職場における取り組みとして、所属長と1対1で飲酒運転撲滅の語り掛けを行う機会を、年に1回以上設けてきた。また県人事課は、8月に飲酒運転で逮捕された職員について「日常的に飲酒量が多い」ということを把握しており、保健指導として適正飲酒に努めるように指導してきたという。県人事課は謝罪会見で、「(研修が)職員の心に届かなかった」と、今回の不祥事多発の原因について分析したが、情緒的な分析では不十分だ。もっと具体的で、緻密なアプローチによって不祥事を防ぐことができたのではないか。

(つづく)

 
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