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2018年04月23日 10:17

中国経済新聞に学ぶ~中米貿易摩擦の背景に何があるのか チャイナビジネス最前線 

 GDP(国内総生産)世界1位、2位がぶつかる米国と中国の貿易戦争が勃発した。両国とも今のところ強気の構えで、一歩も引く様子を見せていない。中国メディアは1980年代から90年代にかけての日米貿易摩擦に言及。「中国の底力は当時の日本よりも強大」と強調している。
 トランプ米大統領は、中国に対しては手厳しい外交を展開しそうだ。背景の1つには、米国が抱えている対中貿易赤字問題がある。

だれでも負けたくない

 米国にとって中国は、最大の輸入相手国だ。それなのに、輸出額は少ない。中国の対米輸入額が、対米輸出額の約4分の1でしかないのは、アンフェアにみえる。そういった理由が、報復的な関税率を課してやろうという動機になっている。

 米国通商代表部は3日、「通商法301条」に基づく調査の結果を公表し、追加関税の対象となる中国製品のリストを発表した。毎年、中国の500億ドル(約5兆3,245億円)相当の製品が対象になるという。新華社が伝えた。
 米国通商代表部は同日に発表した声明のなかで、中国から輸入する製品1300項目に25%の追加関税を課すことを提起し、主な対象製品には情報・通信技術製品、宇宙・航空製品、ロボット、医薬品、機械などが含まれる。

 中国財政部(財務省)は4日、国務院の承認を受けて、国務院関税税則委員会が米国産の大豆、自動車、化学工業製品など14分類106項目に25%の追加関税を課すと決定したことを明らかにした。
 中国財政部は、「米国のこのような措置は世界貿易機関(WTO)のルールに違反し、中国の合法的権利を深刻に侵害し、中国の発展の利益に脅威を与えるものだ」との見方を示した。
 米国が発動した貿易摩擦が依然として続いており、その影響が中国だけでなく、ほかの国にも及んでいる。
 これまでずっと「オープン」を売りにしてきた米国は今、なぜ一連の保護貿易措置を講じ、ほかの国の発展を阻もうとしているのだろう?

 中国商務部(省)研究院国際市場研究所の白明・副所長は、「これまで、米国が貿易の自由化を強調してきたのは、強い競争力を持っていたからで、貿易の自由化を提唱することで、自国にさらなる利益をもたらすことができ、自国の利益にマッチしていた。しかし、今は、世界の産業分業の構造が明らかに変化し、米国の世界における競争力が衰退している。そして、多くの国の経済発展が米国に近づいている」と分析している。

 中国商務部国際貿易経済協力研究院地域経済協力研究センターの張建平センター長は、「中国のハイエンド製造業が急速に発展し、米国はいらだっている。中国は、世界貿易機関(WTO)の枠組み下で急速に発展しており、米国は、中国の一部のハイテク産業がすでに自分たちと競争できるレベルに達していると考えている。たとえば、電子情報通信設備の分野では、中国の対米輸出の割合が非常に高くなっている」との見方を示す。

中国:トランプは選挙のため

 米国通商代表部が「通商法301条」に基づく調査を踏まえて発表した、中国製品への追加関税リストを見ると、そのことがよくわかる。同リストは、航空・宇宙、医薬、通信など、ハイテク産業がメインで、中国にとって経済競争力を高めるうえで重要な業界ばかりだ。2011年以降、中国は欧州連合(EU)加盟国を超えて、世界で最も主要なハイテク産出国となり、16年の時点で、中国のハイテク産出規模が世界全体に占める割合は32%と、EU加盟国を12ポイント上回った。白副所長によると、米国の苛立ちは以下の2点に表れている。

 まず、国民の支持を得るために、選挙にとって重要な時期になると、「貿易不均衡」であると声を高くする。白副所長は、「米国は、自国の失業問題の本当の理由に目を向けていない。その主な理由は、過度な消費、テクノロジーの進歩により、一部の雇用が減っていることなどだ。米国がその原因を完全に中国に擦り付けるというのは不合理で、不公平」と強調する。次に、中国の製造業の発展ロードマップ「メイド・イン・チャイナ2025」などに焦点を絞り、ハイエンド製造業の分野で、ほかの国に問題が出るようにしている。ハイエンド製造業、たとえば、航空・宇宙、人工知能、新エネルギー自動車などの分野で、米国は最先端技術を誇り、世界を牽引している。そして、巨大な利益を得ており、米国はほかの国にその利益を分配することを望んでいない。中国マクロ経済研究院産業経済・技術経済研究所の黄漢権所長は、「中国の産業体系に打撃を与えようとする米国のもくろみは成功しないだろう。

 なぜなら、中国の産業の規模、科学技術の実力、体制の優位性が、中国の産業が安定して継続的に高度化する後ろ盾となっているから」と指摘する。張センター長は、「米国の間違った貿易政策は共倒れしかもたらさない。どの措置も、大きな代価を払うことになる。追加関税措置は、貿易障壁を高くし、貿易コストの上昇につながる。また、世界のサプライチェーンやバリューチェーンを乱し、世界経済の発展に一層大きな悪影響をおよぼすだろう」と指摘する。


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