2024年05月02日( 木 )

300億の費用を3日で回収するコンテンツの力

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映画『アイアンマン』から始まった映画シリーズ10年の歴史に一区切り

 先週、4月27日(金)、日本でも公開された映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」(製作:マーベル・スタジオ/配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ)。
同作品は、人気ヒーロー漫画ブランド「MARVEL(マーベル)」コミックを原作にもつヒーローたちの実写映画化シリーズ、通称「MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)」の集大成、その前編とされている。

 同作品の製作費は日本円で約300億円。対して、公開初日から4月29日(日)までの3日間で稼ぎ出した興行収入額は、本国アメリカや日本などの海外市場を合わせ、約500億円。わずか3日間で費用を回収してしまい、今後は利益を生み出していくだけという状況だ。
 本国アメリカだけでみても、それまで歴代興行収入(公開初週)の記録を持っていた「スター・ウォーズ/フォースの覚醒(約248億円)」を抜き去る約250億円を叩き出すなど、同作品がいかに人気コンテンツかがうかがえる結果を残している。

 稼ぎ頭となる人気コンテンツを生み出すのは一朝一夕とはいかない。先述の通り、この人気映画シリーズも、現在の人気を得るまでに10年の時間を費やしている。アイアンマン、ハルク、キャプテン・アメリカなど、多種多様なヒーローを主人公に据えた単独作品は、いずれも製作費が100億円をこえる。ここまでの人気コンテンツに仕上げるのに、少なくとも1,000億円以上の先行投資を行っているのだ。今も昔も、“ローマは一日にして成らず”といえよう。

【代 源太朗】

 

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