2024年12月12日( 木 )

連載・インフラと私~歓楽街中洲での博多川護岸工事が印象に残る

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福岡市道路下水道局建設部中部下水道課長 下川 和久 氏

 中央区、南区、博多駅周辺の下水道工事などを担当。浸水対策「レインボープラン天神」の第一期事業が2018年度に完成予定(概成)で、「この整備を完成させるのが当面の目標」と語る。エリア的に、市街地であり、人や車などが集中する場所での工事が多い。工事にともなう事故などには常に細心の注意を払っている。

 最初の配属先は、農林水産局。農用地造成工事を担当した後、下水道、河川、街路事業などを担当。印象に残る仕事は、中洲に近い博多川の護岸整備事業。博多座開業に工事を間に合わせるのが「至上命令」だったが、博多リバレインやキャナルシティの整備とも時期が重なり、「工程調整が非常に大変だった」と振り返る。歓楽街の近くだったため、朝現場に行くと、酔っぱらいがもどしたと思われる汚物などが散乱。その汚物まみれの現場を片付けるのが日課だった。「そういう意味でも印象に残った現場だった」と苦笑いする。

 仕事のうえで日々心がけているのが、「日記やメモをとること」。役所では、何年も前に担当した案件について、突然問い合わせがあることも珍しくないが、すでに忘れているケースも多い。メモを調べて、事なきを得たことも少なくない。部下にもふだんから「メモや記録を残すことは大事だ」と繰り返している。

 下水道管路は、地下構造物であり地表面にはマンホール蓋しか見えない、一見地味なインフラ整備だが、「新設・改築・更新すべて相当な技術力が必要な仕事。やりがいのある業務だ」と力を込める。趣味は温泉巡り。1961年9月1日生まれの56才。

【大石 恭正】

 

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