2024年04月23日( 火 )

塗装業者から質的転換を遂げた建築構造物における大規模改修のスペシャリスト(前)

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
法人情報へ

(株)ダイニチ

「施工した仕事は最後まで」を合言葉に

 (株)ダイニチは穂坂博史代表が塗装職人として技術を磨いたのち1970年3月に個人創業したのが始まり。78年11月にダイニチ塗装工業(株)として法人化。以降、塗装の専門工事業者として福岡地区を中心に塗装全般にわたり経験と実績を積み重ねてきた。また、その間に多くの技能士を輩出し、社会に貢献してきた自負もある。
 相応の業歴で地場ゼネコンを始め各建設工事業者から塗装工事のスペシャリストとして認知されてきた同社。だが、このまま下請工事に甘んじていては、これからの発展にならないとして、「施工した仕事は最後まで」を合言葉に、穂坂代表は一念発起。建築構造物の大規模改修工事事業に軸足を移したのだ。これにより一介の塗装業者から建築工事を始め、さまざまな建設工事を手がけるようになった。特定建設業を94年に取得するなど下請受注から総合的な工事を行う業者として大きく転換した。現在では福岡地区を中心にマンション、戸建住宅、内装改修工事など大規模改修工事を手がけており、17年7月期の売上高は12億3,027万円と好調さを持続している。
 本社は15年5月に現在地に移転。3階建てのビルは、1階部分は駐車場として利用し、2階は事務所となっている。事務所内は衝立などで仕切っていないため、広く開放的である。もちろん、穂坂代表も社長室をつくらず、従業員と同じ目線となる席を設けている。この社内環境には、さまざまな情報共有化のメリットがある。3階は大会議室などを設置、衛生安全大会などの講演会やセミナーが開催できる広さだ。「従業員の人数に対して広すぎるかも」と穂坂代表は懸念するが、ゆとりある空間ながら、十分活用されている印象を受ける。
 同社のモットーは「自分たちの施工した仕事は、最後まで自分たちで責任をもつ」としており、決して妥協せずに責任感を追求する姿勢が垣間見える。これに準じた経営理念は「お客さま第一主義」「社会への貢献」そして「社員の幸福」を掲げており、皆のベクトルは同じ向きを示しているといえよう。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:穂坂 博史
所在地:福岡市南区寺塚1-10-3
設 立:1978年11月
資本金:5,000万円
TEL:092-554-1200
URL:http://www.dainithi.co.jp

<プロフィール>
穂坂 博史(ほさか・ひろし)

 1949年11月21日生まれ。70年3月個人創業。78年11月にダイニチ塗装工業(株)の代表取締役社長就任。趣味は読書、ゴルフ。

(後)

関連キーワード

関連記事