
昨年7月の九州北部豪雨で大きな被害を受けた福岡県東峰村。同村の林業総合センター内に、災害の経験を教訓として次の世代に伝えるための「災害伝承館」を開設する計画が、「九州大学災害復興支援団」によって進められている。施設のオープンは11月を予定。
今回、計画を進めている「災害伝承館」では、土砂や流木に覆われた災害発生時の現場写真・動画や、住民の証言映像などを公開するほか、水害の怖さを体験してもらおうと、VR(バーチャルリアリティ)などを活用した体験型の展示も計画。災害の記録を教訓化することで、将来の安全・安心にも役立てていきたい考えだ。開設にあたっては、7月26日よりクラウドファンディングで資金を募っている。
「九州大学災害復興支援団」は昨年7月下旬、同学の工学研究院附属アジア防災研究センターが中心となって結成された組織で、九州大学の教員ら約50名で構成。これまでにも工学や農学、医学などの分野を横断した専門家の連携による、息の長い被災地支援活動を行ってきた。支援団団長で、アジア防災研究センター長の三谷泰浩教授は、「今回のプロジェクトを通して、災害の記録を残し、それを東峰村だけではなく、同じような問題を抱える地方自治体にも伝えていきたいと考えています」としている。
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