生涯介護のいらない人生で最期まで親の尊厳を保つ~疾病の起因
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日中特殊鍼法研究会会長 長尾治療院院長 長尾 良一
身体は次の三通りから病になる。
(1)身体の外からの影響で起こる外因(風、寒、暑、湿、燥、火)
風:伝染病感染症
寒:冷え寒さ
暑:過度に暑い高温の環境
湿:湿気や水分の多い環境
燥:乾燥
火:やけどや高温の環境内から病をつくり出す要因(2)内因に依るもの(怒、喜、思、憂、恐、悲、驚、)
怒:怒り過ぎると肝が障害される
喜:はしゃぎ過ぎると心が障害される
思:思い悩むと脾胃が障害される
憂:くよくよすると肺や脾が障害される
恐:恐ろしい目にあうと腎が障害される
悲:ひどい悲しみにあうと肺が障害される
驚:ひどく驚くと腎が障害される(3)不内外因(生活上の不摂生、外傷によるもの)
人間は通常、自分で体調を改善、回復させる自然治癒力を持っています。だが時にその力が弱まり、手助けが必要となることがあります。その手助けにあたるのが医療であり、私もその一翼を担っていると自負しております。
しかし、手助けも行き過ぎると依存症を招く原因になりかねません。元気とは元の気と書くように元の自分を取り戻すこと、体力や能力を取り戻すことで、そのきっかけを作ってあげるのが医療の役目です。現代の医療は基本的に対症療法であり、その時々の苦痛を一時的に軽くする救命救急には優れているものの、病を予防することや、病にかかりにくい身体をつくることに関しては、鍼灸が優れた能力を発揮します。
場合によって完全に治癒根治させることも少なくありません。ただし、そこまでの技術を身につけた鍼灸師が少ないのが現状です。従って医療としての評価は低く、私が一番悔しい思いをしているのがここにあります。【真の針とは】 真の針とは身体にもともと備わっている生薬的な働きを有するツボを組み合わせて処方します。漢方薬と同じです。その前に証を読む必要があります。
患者に問診をする・・病状をより詳しく聞き取る。これはとくに大切な作業です。
次に大切なのが脈診です・・患者の脈から病状を読み解くのですが、たくさんの薬やサプリを飲んでいる人が多く読み取ることが大変です。
次に私は舌を診ます・・舌診と言ってとくに胃腸の状況が良く解ります。
または加えて腹診、眼診(観眼識病)と言います。これらを基に処方を立てます。これを弁証論治と言います。これだけでは幅広く患者を治療することは叶いません。身体全体が部分に凝縮投影している反射区です。たとえば耳、頭、眼窩(ガンカ)、鼻、唇、舌、手、足、第二掌骨、これらの反射区を利用して行う治療は、差し詰め新幹線や飛行機です。簡便で即効、著効が得られるのが特徴です。
ほかに手首足首、特定の関節部位や特定の一穴に針を刺し、運動をさせる運動針なるものや特殊な針と独特な取穴による針法で特定の疾患に対応できる方法などがあります。たとえばリウマチ、膠原病、ポリオ、疣痣(イボホクロ)、静脈瘤、精神病などに対応する方法などがそれにあたります。
これらを組み合わせることにより、限りなく治療法は広がります。だから内科、婦人科、外科、皮膚科、眼科など幅広く対応できます。たとえば糖尿病性網膜症も治した事例を何件も持っています。ある大学から預かった患者、有名眼科にかかっていた患者、いずれも医師は大変驚いていたようです。今では1人でも多くの患者を幸せにしたい思いから希望があればこの技術を医師に伝えたいと考えています。
■長尾治療院
代 表:長尾 良一
所在地:佐賀県唐津市西城内6-7
設 立:1980年
URL:http://nagao-chiryouin.jp
E-mail:nagao@ia8.itkeeper.ne.jp<プロフィール>
長尾 良一(ながお・りょういち)
1949年福岡県生まれ。手技療法の大家であった父・松造氏の後を継ぎ、長尾流の手技と独自の鍼灸治療で現在に至る。日中特種鍼法研究会会長。関連記事
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