地元行政(南島原市)が世界遺産・原城跡を無断で駐車場化!?
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約300m2に無断で砂利を敷く
世界文化遺産に登録された史跡の一部が関係機関に無断で加工され、駐車場に使用されていたというとんでもない“事件”が発覚した。
今年6月30日の第42回世界遺産委員会で世界文化遺産への登録が決定した「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」。その構成資産「原城跡」の一部が、地元行政の勝手な判断で砂利をまかれ、事実上の駐車場となっていたのだ。
駐車場にされていたのは、二の丸の約300m2。今年5月、南島原市が、工事用車両の資材積み替え場にするため砂利を敷き、その後は、観光客などが駐車場として利用していたという。「原城跡」は、1938年に国史跡に指定されており、形状を変える場合は、文化庁への許可申請が必要だったが、同市はそれも行っていなかった。
世界文化遺産は、景観の維持が義務付けられており、2009年、ドイツのドレスデン・エルベ渓谷が、住民投票で建設を決めた橋を新たに架けたため、登録を抹消されたという事例もある。登録直前ともいえるタイミングでの無断改変は、登録自体に影響をおよぼす可能性があったほか、登録抹消にもつながりかねないのではないだろうか。文化庁の担当者は、「早急に復旧するため、世界文化遺産の登録抹消には影響しない」とコメントしている。
【山下 康太】
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・「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」HP関連キーワード
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