2024年05月15日( 水 )

古賀市長選が告示、新人4名が立候補~問われる政策実現のプロセス

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市政課題に共通認識

候補者に声援を送る有権者(18日)

 任期満了にともなう古賀市長選挙が18日告示され、新人4名が立候補した。立候補者は全員無所属で、届出番号順に、元福岡県議の田辺一城氏(38)、元古賀市議の姉川さつき氏(60)=自民推薦=、元古賀市文化協会長・結城俊子氏(63)、元古賀市議の奴間健司氏(66)。

 選挙戦では、産業振興や福祉政策などが争点となる。食品製造業を中心に100社が市内に立地する古賀市では、開設から半世紀が経つ古賀市工業団地の施設老朽化が進み、敷地が手狭になっていることから、企業流出が懸念されている。同市では、隣接する今在家、新原高木の2地区に、新たに工業用地を設ける計画を打ち出しているが、これらの地区は、農地であり、土地の利用転換が必要となる。JR古賀駅周辺の開発もテーマの1つ。

 また、高齢化率25.4%(2018年4月1日現在)の同市では、今後、深刻化する高齢者問題に備えた福祉政策、少子化を改善する子育て支援などが求められている。地震だけでなく、台風や大雨が地域に甚大なダメージを与えている昨今、少子高齢化の社会構造をふまえた防災計画の見直しも課題にあげられる。

 選挙に先立ち、12日に行われた立候補予定者の公開討論会では、今回立候補した4名がパネリストとして参加。市政課題の認識については概ね一致していた。ただし、課題をどのように克服していくかという手法は、それぞれ異なっている。

 田辺氏は、県議2期8年で培った全国におよぶ政界人脈と200回以上開催した市民との対話集会を土台とし、近隣自治体との広域連携で古賀市の地の利、地域力を生かしていくと訴える。

 姉川氏は、市議としての3期11年3カ月の経験をふまえ、市民の声から1つひとつの課題を解決。公共交通の拡充や防災面では、近隣住民同士での助け合いを重視するという。

 結城氏は、ボランティアや、まちづくりに参加してきた経験を生かし、自らを何事も前向きにチャレンジする「ゆうき」があるとし、市政に女性目線が必要であることを強調。

 奴間氏は、旧古賀町時代から町議、市議として35年、市政課題に向き合ってきた経験から、各種政策を提示。企業や市民との対話を積極的に行っていくとする。

 古賀市の未来を語る新人4名の熱戦が繰り広げられる今回の選挙戦。新市政の舵取り役として有権者の信頼をいかに得ていくかがポイントとなる。投開票は25日。

【山下 康太】

▼各候補者の公式サイト
・田辺一城氏ホームページ
・姉川さつき氏ホームページ
・結城俊子氏ホームページ
・奴間健司氏ホームページ

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