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2018年12月13日 07:02

100%クリーンエネルギーの稼働と高度な選別でゼロエミッションを目指す(前) 時代を紡ぐ企業110社 

(株)三和興業

持続可能な循環型社会へハイ・スリーアールを展開

自動かつ効率的に再生可能な資源を回す
「高度選別処理プラント」

 高度な解体技術とリサイクルの処理能力をもち、持続可能な社会を目指す(株)三和興業(福岡市東区)は、創業から50年超の歴史がある解体業と産業廃棄物処理を行う会社だ。公共団体や官公庁の施設から駅や道路、居住施設、オフィスビルなど、解体や廃棄物処理を手がけた実績は福岡県内屈指。解体現場、新築、企業から出る廃棄物の処理を請け負い、廃棄物は同社が保有する施設で道路や土木資材などとして使われるリサイクル商品へと生まれ変わらせるのが主な業務だ。そんな三和興業が掲げる理念は「持続可能な社会で人々を幸せに」。そこで、一般的に知られているスリーアール(3R)をさらに昇華させた活動「ハイ3R(High3R)」を行うのが、同社の取り組みだと大山哲寿社長は語る。「廃棄物の発生抑制(Reduce)、再利用(Reuse)、再資源化(Recycle)がいわゆる3Rですが、我々が掲げるハイ3Rとは、限りなく減らし(ハイ・リデュース)、付加価値を再発見し(ハイ・リユース)、高度に再資源化する(ハイ・リサイクル)という、高い次元の資源循環が目標なのです」。

 いうは易しだが、日夜廃棄物と向き合うがゆえに、環境がおよぼす社会への影響を真摯に受け止め、本物の循環型社会へ向けてハイ3Rを日々実践できているからこそ可能だといえるだろう。

高度選別技術でリサイクルの可能性を拡大

廃石膏ボードの処理をする「石膏ボード破砕施設」

 主にリサイクル業務を行う施設は福岡県内に3カ所ある。1つ目は、建設時に発生した土の受け入れや再生砕石、Fe石灰処理土などを販売する「古賀営業所」。2つ目は、飯塚市の同じ敷地内にある「エコセンター」と「ふくおかエナジーパーク」。「エコセンター」は、産業廃棄物の再資源化、「ふくおかエナジーパーク」は大規模太陽光発電施設となっている。ここで発電した電力は自社のリサイクルプラント稼働に活用されている。地元の新電力開発会社と協力して2013年に誕生したこのメガソーラーは、火力発電による化石燃料の枯渇と二酸化炭素排出による大気汚染問題解決へ向けて、東日本大震災後から取り組んだ新たなチャレンジだ。その設置場所に選んだのが、約20年前、産業廃棄物の不適正処理・不法投棄によって荒廃していた地域。産業廃棄物を扱う業者だからこそ、問題解決のためにその地を選んだという。

 「かつては荒れた地域だったからこそ、我々が再生していかなくてはならないと感じ、この場所にメガソーラーをつくりました。約1MW/hという規模は、リサイクルプラントのみならず、市中で利用できる再生可能なエネルギーとして、火力発電所の稼働率を下げる役割も担っています」(大山社長)。推定される発電電力量は、年間約816kWh、二酸化炭素の削減量は259tにもおよぶというから、その貢献度はいうにおよばないだろう。

 そして3つ目の施設は、同社事業の根幹を担う「リサイクルセンター」(糟屋郡篠栗町)。ここでは、再生骨材や真砂土といった商品の販売はもちろん、リサイクルの精度が問われる中間処理機能が充実している。木くずやプラスチックなどの産業廃棄物は、そのままではリサイクル商品にはなり得ない。汚れや不純物が付着していたり、余分な素材が混ざっていたりするため、必要な部分とそうではない部分を選別した後に商品として整理される。よってこの素材を選別する作業(中間処理)がとても重要となってくる。リサイクルセンターには、最新鋭の高度選別機械がならび、自動かつ効率的に選別を行っている。たとえば、それまで再生が困難とされてきた石膏ボードに関しても、同社の設備ならば処理は容易だという。壁や天井の下地材として用いられる石膏ボードは、石膏に紙が接着されていて、その分離が難しいとされてきたが、高度選別機器では完全に素材を分離させ、再生紙材料や石膏系の土壌改良剤へと加工される。

 「ここでは、いろいろな廃棄物からさまざまな商品を振り分けています。紙くずや鉄くず、木くずなどを今まで以上に高度な選別ができるようにしていきたいと思っています。そうすれば、あらゆる分野でリサイクル商品の安定した供給が可能です。また、当社の商品を工場の代替燃料に活用することができるので、サーマルリサイクルとしてもどんどん貢献していきたいですし、仕分けの精度を高めることで、最終的には、産業廃棄物の安定型処分をゼロに近づけていきたいですね」(大山社長)。

 特殊技術を有した高度選別処理プラントがもたらす可能性は、廃棄物処理が環境に与える影響に直結する。ほぼ100%のリサイクル率を実現している同社の廃棄物処理は、まさに、廃棄物を高度に再資源化する「ハイ・リサイクル」なのだ。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:大山 哲寿
所在地:福岡市東区千早2-2-43 sanwaビル3F
設 立:1963年4月
資本金:3,000万円
TEL:092-671-1855
URL:http://www.sanwa-iec.co.jp

<プロフィール>
大山 哲寿(おおやま・てつひさ)

 1972年生まれ。97年、(株)三和興業に入社。まちづくりや地域振興など、社外活動も精力的に行う。2011年、同社社長に就任。「創立から約半世紀。皆さまのおかげで、福岡とともに歩んでくることができました。これからも地域発展のために尽力してまいりますので、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします」。

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