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2019年02月07日 07:01

同じ成功体験を続けない 進化を続けるホスピタリティ(後)

カトープレジャーグループ 代表取締役兼CEO 加藤 友康 氏

常に挑戦を続ける

 ―日本では今後、ラグビーW杯、オリンピックをはじめビッグイベントが続きます。その影響をどのように事業に反映させていきますか。
 加藤 エリアにもよりますが、インバウンドの方々の数は、とくに都市において飛躍的に増加しています。関西でも街全体が変わっている所がいくつもあり、そのパワーのすさまじさを感じており、中期的に安定させていけば、新たなマーケットの創造はできると思っています。

 2025年に開催される大阪万博で、私は、経産省のお手伝いをさせていただいており、開催にあたっては『府民参加型』の万博にしていただきたいと思っています。関西は、やはり中小零細企業の街であり、若い方々がトレンドをつくる街です。そういった方々が自分の街で万博が行われる意味を啓蒙していくには、全員が参加することが非常に大切です。たくさんの人たちが楽しい、得する、参加したいと思うイベントでなくてはなりません。

 交通の便や立地を考えて夢洲に決まったことも大切なポイントです。良い感じでIRの誘致活動もできていると思います。オリンピックや万博を契機として、経済が発展していく取り組みを行っていかなければなりませんね。

 ―「i+Land nagasaki」に登場した、日本初上陸のカナダ発体験型マルチメディア・ナイトウォーク「ISLAND LUMINA」(アイランド ルミナ)など、新しいものを次々とプロデュースされていることに驚いています。
 加藤 根幹にあるのは『同じ成功体験を続けない』ということです。私たちは、「トータル的なレジャーをプロデュースする会社である」ということを根本に置き、同じブランドでもブラッシュアップして違うものをつくり上げていくことがグループの売り物であると考えています。そうしたことから、国内外にアンテナを張り、ネットワークを生かし、日本にないブランドや、日本にあっても新たなチャレンジをするブランドを引き出しとしてもっております。

 たとえば、日本生命さまからのご依頼で、ミシュランガイドで1つ星を獲得し、イタリアで最も権威のあるレストランガイド「ガンベロロッソ」で最高評価を2年連続受賞したシェフ、ハインツ・ベック氏のレストラン「HEINZ BECK」を運営しております。また、スペイン国王からも絶大な信頼を得ている老舗レストランを運営する「ホセルイス」の日本法人ホセルイス・ジャパンさまと業務提携契約を締結いたしました。各店舗で個性が異なるうどんの店「つるとんたん」は、昨年、ニューヨーク2号店、ハワイで開業するなど海外でも展開しています。

 ―分譲型ホテルも好調のようですね。
 加藤 分譲型ホテルは、今や海外では当たり前で、ハワイではリッツカールトンもトランプタワーも分譲しておりますが、私たちが初めて手がけた沖縄県恩納村の「Kafuu Resort Fuchaku CONDO・HOTEL」(カフーリゾートフチャク コンド・ホテル)がオープンした10年前、日本に分譲型のコンド・ホテルは数少なかったです。

 成功のポイントは2つあります。1つはホテルとして収益をしっかり上げていくこと。セカンドハウスとしての所有であれば、維持費がかかるし、来る度に掃除しないといけません。しかし、ホテルとして所有すれば、ステータスを感じながら、いつ行ってもきれいに維持されており、そのうえ収益が還元されます。オーナーさまには、この利回りが非常に高いということで本当に喜んでいただいております。

 もう1つは、ローカルリゾートのなかでは、セカンドハウスのアセットが目減りすることが非常に多いのですが、収益還元率が高いということで、アセットの維持・向上ができています。実際に、値上がりしたことで喜んでいただいておりまして約3年前に完成したANNEX棟も完売いたしました。

 沖縄のもう1つのプロジェクトとしては、読谷村の「グランディスタイル 沖縄 読谷 ホテル&リゾート」がございます。7月20日オープン予定で、このリゾートについては全室スイートでツイン使用の54室を昨年2月から分譲販売し、約5カ月で完売いたしました。「沖縄を美しくしなやかに遊ぶ」というコンセプトで、お客さまを16歳以上の大人限定とさせていただいております。沖縄では大変珍しい取り組みです。「大人のリゾート」ということで、お酒を飲みながら眺めて楽しめる、境界を感じさせない「インフィニティプール」を設えています。

 ―カトープレジャーグループの原点は、同じビジネスモデルに固執せず、常に挑戦していくことにあるのですね。今後の事業展開を楽しみにしています。

(了)
【文・構成:山下 康太】

<COMPANY INFORMATION>
代 表:加藤 友康
所在地:東京都千代田区大手町2-6-2(東京本社)
設 立:1962年4月
総資本金:1億7,150万円
総売上高:約240億円(サービス業のみ)

<プロフィール>
加藤 友康(かとう・ともやす)

1965年、大阪府出身。ホテル、フードサービス、スパ、ラグジュアリーリゾート、公共リゾート、エンタテインメントなどあらゆるレジャー事業開発を行うプロデュース企業の代表取締役兼CEOを務める。大学在学中より父親である創業者・加藤精一氏の事業に携わり、以来多角的な視点からレジャー事業の総合的なプロデュースを手がける。グループ内には、多種多様な事業を展開するプロデュースチームが存在し、クライアントや投資家の方からのさまざまなご要望に対して、立地やニーズに合わせ変幻自在な業態開発を創出している。主な著書に、「経営者が欲しい、本当の人材」「世界一楽しい仕事をしよう!KPG METHOD」(ワニブックス)がある。

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